静岡側の富士山入山料は4千円へ 県が規制の骨子案、収入4億円想定
静岡県は13日、来夏からの導入をめざす富士山の登山規制について、入山料を4千円とする骨子案を県議会の委員会で示した。
骨子案によると、登山者はルール・マナーの事前学習の修了▽入山料の納付▽夜間規制時間帯(午後2時~翌午前3時)の入山は山小屋宿泊予約者に限定――の3条件を満たすと、確認証が発行される。富士宮口と須走口の5合目、御殿場口の新5合目付近に係員を配置し、確認証の提示を求める。登山者数の上限は設けない。
県は今夏導入した富士登山の登山計画などの事前登録システムをベースに、スマートフォンなどで保全や安全登山に関するルール・マナーをeラーニングで学んだ後、入山料の支払いまで事前に完了できるシステムの構築を進めている。
想定する登山者10万人から得られる入山料4億円のうち3億円を徴収にかかる人件費などの費用に、残り1億円を保全や安全対策に充てる方針。
この日の県議会委員会では「今後の整備費用などを考慮して5千円を検討すべき」「山梨県との競争で、入山料を下げて来てもらう考え方もある」「外国人向け料金の設定は、ブランドイメージの向上やオーバーツーリズム対策につながる」などの意見が出た。
県はこの日、骨子案についてパブリックコメントの募集を始めた。期間は24日までの12日間。県のホームページやメール、FAXなどで受け付け、それらの意見や山梨県との調整も踏まえ、県は2月定例会に条例案を提出する。問い合わせは県富士山世界遺産課(054・221・3746)へ。
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