おでこに着けるクーラー開発 高校生3人が「どっぷりはまった」素子
高校生・高専生が自由研究の成果を競うコンテスト「JSEC(ジェイセック)2024(第22回高校生・高専生科学技術チャレンジ)」の最終審査会が24年12月上旬、日本科学未来館(東京)で開かれた。全国173校705人から過去最多となる404研究の応募があり、高く評価された35研究について最終審査会で成果が発表された。上位入賞した12研究は、25年5月に米国・オハイオ州コロンバスで開かれる世界大会「リジェネロン国際学生科学技術フェア(ISEF=アイセフ)」に日本代表として派遣される。
【花王賞】静岡理工科大静岡北高2年 竹下香穂さん、古井咲良さん、1年 佐藤茉愛沙さん
電流を流すと片面が冷たくなり、もう片面が熱くなる「ペルチェ素子」に着目し、蓄熱材と組み合わせて、おでこに装着できる「省エネ型クーラー」を開発した。4月以降、週5日の科学部の活動時間をフルに使い、試行錯誤を繰り返して「10倍ぐらい」遠回りした末の成果だ。
ペルチェ素子は小学生向けの科学教室を開いた際に、初めて触ったという。「思った以上に冷却するとわかったので、3人でどっぷりはまりました」と竹下さん。
受賞の知らせ「目がまんまるに」
実験では、まず二つのペルチェ素子を使い、一方から出た廃熱を別の素子で電力に変えると、加熱面の温度上昇が抑えられ、冷却面がより冷えることを確認した。
さらに二つの素子の間に蓄熱…
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