「悲しみを忘れない」 海上保安庁が追悼式 羽田衝突事故から1年
羽田空港の滑走路で今年1月、日本航空(JAL)と海上保安庁の航空機同士が衝突し、海保機の乗員5人が死亡した事故から間もなく1年となるのを前に、第3管区海上保安本部は23日、羽田航空基地(東京都大田区)で追悼式を行った。乗員の同僚ら約70人が集まり、再発防止を誓い、祈りを捧げた。
衝突事故は2日夕に発生。海保機は能登半島地震の救援のため、毛布100枚や非常食850食分などの物資を積んで新潟航空基地に向かおうとしていた。海保機の機長は重傷を負い、JAL機に乗っていた乗客・乗員379人は脱出シューターを使って無事だった。
追悼式に出席した宮本伸二・3管本部長は「この悲しみを決して忘れない。これからも不断の努力を続け、世界一安全な現場を実現することを約束し、任務を全うすることを誓う」と話した。
乗員の遺族は代理人弁護士を通じて23日、「この1年は私たち家族にとって、とても長い、つらい1年となりました。家族で支え合い、少しずつ前に向かって歩み始めましたが、あの日の衝撃的な事故を一日も忘れることなく、寂しい、そして悲しい日々を過ごしています」とコメントした。
事故では、主任飛行士(副機長) 田原信幸さん(当時41)▽通信士 石田貴紀さん(同27)▽探索レーダー士 帯刀航さん(同39)▽整備士 宇野誠人さん(同47)▽整備員 加藤重亮さん(同56)の5人が死亡した。
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