第4回米国を牽制する異例の宣言まとめた宮沢政権 激動の国内政局の最中

有料記事外交文書2024

鈴木峻 編集委員・藤田直央
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 4月16日、ホワイトハウスでの日米首脳会談。冒頭に2人だけで議論する時間があり、記録係だけが同席した。

 「極秘 無期限」の記録によると、クリントンは「我々は経済面で難しい問題を抱えている」と強調。「構造的な(対日)貿易赤字を崩すだけでは十分でない。何らかの前進を示す必要がある」とし、スーパーコンピューターや農業など「セクター(個別分野)に対処する枠組み」を日米で作るよう求めた。

 宮沢は「枠組み」作りに応じつつ、「経済分野以外の問題を含めることも大事だ」と焦点をぼかす。「双方向(two ways)で議論することが大事だ」とも指摘し、日米双方の問題を取り上げるよう主張した。

分野ごとの数値目標要求に反論

 続く少人数会合では、「枠組…

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この記事を書いた人
鈴木峻
国際報道部
専門・関心分野
政治、戦争、近代史、教育、貧困問題
藤田直央
編集委員|政治・外交・憲法
専門・関心分野
日本の内政・外交、近現代史

連載外交文書2024(全15回)

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