韓国の非常戒厳「軍の国会押し入りは禁じ手」 憲法違反?識者が解説

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聞き手・鈴木峻
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浅羽祐樹・同志社大教授(韓国政治)

 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が45年ぶりに「非常戒厳」を出しました。韓国憲法は大統領に非常戒厳を出す権限を与えていますが、野党側は「明白な憲法違反」だとして、尹氏の弾劾(だんがい)訴追案を国会に提出しました。韓国憲法に照らして、尹氏の行動のどこに問題があったのか。韓国憲法に詳しい同志社大の浅羽祐樹教授(韓国政治)は「国会を制圧しようとしたことは禁じ手中の禁じ手」と指摘します。

 ――今回の非常戒厳を、憲法の観点からどう見ますか。

 私も憲法違反の可能性が高いと考えています。

非常戒厳「国会がノーと言わない限り」

 1987年に改正された現行の韓国憲法は、戒厳令や人権抑圧を繰り返した軍事政権時代の教訓から、大統領の国会解散権などを廃止して権限を縮小しました。一方、国会が国政監査できるようにするなど、大統領への牽制(けんせい)としての国会の権限を強めています。

戒厳軍が国会に押し入ろうとしたことは、「明らかに憲法違反だ」と、浅羽教授は指摘します。記事後半で解説します。

 朝鮮戦争が休戦状態であるた…

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この記事を書いた人
鈴木峻
国際報道部
専門・関心分野
政治、戦争、近代史、教育、貧困問題
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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2024年12月6日10時30分 投稿
    【視点】

     浅羽祐樹先生の見方には説得力があります。勉強になります。  この関連では、「ハンギョレ新聞」11月4日の社説が興味深いです。 <3日夜に行われた尹錫悦大統領の非常戒厳宣布は内乱罪で処罰すべきというのが法曹界の多数の意見だ。(中略)  

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