国民民主のネット戦略、既成政党が届かなかった地盤に 米重克洋さん

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聞き手・今野忍
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 10月の衆院選を見ても、選挙へのショート動画の影響が無視できないレベルになってきました。一体何が起こっているのでしょうか。ネットによる世論・情勢分析に定評のある米重克洋氏に聞きました。

JX通信社代表取締役の米重克洋さんインタビュー

 ――ネットが選挙に影響を与えるようになったというのはどこを見たら言えるでしょうか。

 最近の国政・地方の選挙結果を分析すると、ネット動画が間違いなく大きな影響を与えています。これを活用し、10月の衆院選で改選前の4倍の28議席まで伸ばしたのが玉木雄一郎代表の国民民主党です。

 JX通信社とTBSによる合同調査では、比例区投票先で国民民主を選んだ層は「投票でユーチューブを参考にした」という人が4割もいました。自民党など他党では1割程度で、国民民主が突出しています。

 ――どういった層の人たちがネット動画を情報源に投票先を決めたのでしょうか。

 選挙の支持層をあらわす「地盤」という言い方がありますが、私は「ネット地盤」という言葉を使っています。これまでの政党は、町会や労働組合などのつながりが地盤でしたが、都市部の若者や現役世代は、単身や核家族が増えています。ネット以外ではアクセスしにくい人たちです。

ユーチューバー宣言とネット地盤

 ――なぜ国民民主党は「ネット地盤」にアクセスできたのでしょうか。

 玉木氏は2018年ごろから…

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この記事を書いた人
今野忍
政治部|与党担当
専門・関心分野
国内政治、外交・安全保障
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