Mac用Final Cut ProのDeEsser 2のコントロール
DeEsser 2は応答の速いダイナミクスコンプレッサーで、複雑なオーディオ信号の特定の高周波数帯を分離して減衰させます。一般にはボーカルの録音に使い、マイクの位置、ボーカリストの歌い方、コンプレッションエフェクトやサチュレーションエフェクトによって生じる不要な歯擦音（耳障りな「s」および「t」の音）を低減します。
DeEsser 2をボーカルトラックに使うと、同じトラックのほかの周波数に影響を与えずに歯擦音を除去できます。DeEsser 2は選択した周波数のうち、設定したしきい値を上回った周波数のみを減衰させます。このため、歯擦音が存在しない場合に、サウンドが暗い雰囲気になるのを防ぐことができます。DeEsser 2では、アタックおよびリリースの応答時間が非常に短いのでトランジェントが最小限に抑えられ、自然なサウンドを保ったまま録音できます。
DeEsser 2には「Relative」と「Absolute」の2つの操作モードがあり、レベルの高いオーディオ信号も低いオーディオ信号も扱うことができます。また、2つのフィルタ形状および範囲パラメータもあり、影響を受ける周波数範囲の指定と制御に使用できます。
クリップにDeEsser 2エフェクトを追加する方法や、エフェクトのコントロールを表示する方法については、Mac用Final Cut ProのクリップにLogicエフェクトを追加するを参照してください。
「Detection」メーター: 選択した周波数の入力信号のレベルを表示します。「Absolute」または「Relative」のいずれかのモードにメーターの動作を切り替えることができます。「Mode」ポップアップメニューの説明を参照してください。
「Detection max」フィールド: 選択した周波数の最大レベルを表示します。クリックでリセットできます。
「Detection」メータースライダ: ドラッグして、選択した周波数のゲイン低減が適用される「Threshold」（増幅レベル）を設定します。
リダクションメーター: 適用されるゲイン低減量が表示されます。
「Reduction max」フィールド: 最大レベル（ピークホールド）を表示します。クリックでリセットできます。
「Reduction」メータースライダ: ドラッグして、選択した周波数に適用されるダイナミックゲイン低減の最大量を設定します。
「Threshold」ノブ/フィールド: 選択した周波数のゲイン低減が適用される「Threshold」（増幅レベル）を設定します。
「Max Reduction」ノブ/フィールド: 選択した周波数に適用されるダイナミックゲイン低減の最大量を設定します。
「Frequency」ノブ/フィールド: 選択したフィルタに応じて、検出フィルタの中心周波数または最大周波数を設定します。
「Mode」ポップアップメニュー: 「Relative」または「Absolute」モードを選択します。「Relative」は応答時間が非常に短く、レベルの高い信号と低い信号のどちらにも適しています。「Absolute」はレベルの高い信号に適していて、標準的なディエッサとして機能します。
「Relative」モード: このモードでは、フィルタリングされた信号のレベル（「Range」、「Frequency」、「Filter」の設定で決定される）が、入力信号の全帯域幅レベルと比較されます。「Threshold」パラメータ値は、フィルタリングされた信号の増幅レベルを決定します。これは、フィルタリングされた信号のレベルが常に全帯域幅の信号より低くなるからです。増幅され、フィルタリングされた信号のレベルが全帯域幅の信号よりも低い場合、「Detection」メーターの「Threshold」の値の下に青いメーターが表示され、何の処理も行われません。増幅され、フィルタリングされた信号のレベルが全帯域幅レベルより高い場合、「Detection」メーターの「Threshold」の値の上に黄色のメーターが表示され、処理が行われます。
「Absolute」モード: 「Detection」レベルメーターには、フィルタリングされた入力信号のレベルが表示されます。この値は、「Range」、「Frequency」、「Filter」の設定により決定されます。レベルが「Threshold」パラメータの値を超えると、メーターの表示が青色（未処理）から黄色（処理済み）に切り替わります。低レベルの信号は、「Threshold」パラメータが非常に低い値に設定されている場合にのみ、「Absolute」モードで処理できます。
「Range」ボタン: フィルタの周波数範囲を設定します。「Split」は、設定された周波数帯内の信号にのみ影響します。「Wide」は周波範囲全体に影響します。
「Filter」のボタン: ローパスシェルビングまたはピークフィルタ形状を選択します。広範囲にわたる周波数を低減するには、ローパスフィルタのボタンをクリックします。狭い範囲の特定の周波数を低減するには、ピークフィルタのボタンをクリックします。フィルタは検出前に適用されます。
「Filter Solo」ボタン: オンにすると、フィルタリングされた信号（分割周波数帯域）を分離して聞くことができます。
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