(聞きたかったこと 広島)苦労したけん 今がある

有料記事核といのちを考える

西晃奈
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 《この75年、耳や目が悪くてもいろいろな役をして活動しました。が、なさけないことも有りました》

 昨年に朝日新聞が実施した「被爆75年アンケート」に寄せられた被爆者からの回答を読んでいると、ある女性のメッセージが目に留まった。今もその女性の記憶に残る「なさけないこと」ってなんだろうか。広島県坂町の、海近くの小高い丘にある家を訪れた。

 西本和美さん(81)が玄関の前で迎えてくれた。耳に少し大きめの補聴器を付けている。両耳が全ろうで、補聴器がなければ何も聞こえない。2級の身体障害者手帳を持つ。「原爆で天井が頭上に落ちてきたときに、耳の神経がおかしくなっちゃってね」

     ◇…

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この記事を書いた人
西晃奈
ネットワーク報道本部|大阪府庁
専門・関心分野
子育て、教育、働き方、防災、平和
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