ちょうど1年前の今頃、はまかぜ通り商店街(福井県小浜市)に七夕飾りが設置されていた。
短冊に書かれていたのは、市内の認定こども園に通う園児たちの願いごと。
「しんかんせんのおもちゃがほしい」
ピンク色の短冊に、ひらがなでそう記されたものがあった。
書いたのは、市内に住む当時4歳の双子の弟の方。
新幹線が変形してロボットになる「シンカリオン」のアニメに夢中になっていた。
その短冊を撮った写真を、観光協会がツイッターとインスタグラムに投稿した。
フォロワーが特別多いわけでもなく、投稿が拡散したわけでもない。
それでも、京都市内に住むある男性の目にとまった。
「手書きの文字を読んで、『この子はどうしても欲しいんだろうな』って、気持ちが伝わってきたんです」
ツイッターで見つけた時のことを、京都市在住の会社員・奥野健司さん(36)はそう振り返る。
祖母が小浜出身で、すぐに小浜へ行くことを決めた。
向かった先は、商店街に昔からある個人経営のおもちゃ屋さん。
幼い頃、祖母に連れられて…
- 【視点】
3年前に書かれたもののようだが、想像力が大いに働く七夕にぴったりの記事だと思う。七夕は旧暦7月7日の行事であり、現在の新暦では8月下旬にあたるため「秋」の季語だ。旧暦と新暦のズレのなかにある七夕を思い遣りながら、子規の<うれしさや七夕竹の中
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