当落線上から初のW杯へ 相馬勇紀の小柄な才能を見抜いた街クラブ

有料記事森保ジャパン

清水優志
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 サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会に臨む日本代表メンバー26人が1日に発表された。当落線上と見られているMF相馬勇紀(J1名古屋グランパス)が初のW杯メンバー入りを果たした。

 期待や緊張が入り交じった感情でその時を待っていたのは、選手だけではない。関わってきた指導者も一緒だ。

 相馬が選ばれたら、懸垂幕を出そう――。

 そんな思いで準備を進めていたクラブがある。東京・巣鴨と調布の2カ所に拠点を置く三菱養和SCだ。

 相馬は三菱養和で小学1年生から12年間サッカーを教わった。

 「早生まれ(2月)で、体が小さくて細くて。人懐っこさのある、かわいらしい男の子でした」

 クラブの統括責任者、秋庭(あきば)武彦さん(59)は、そう振り返る。

 現在25歳の相馬は166センチ、68キロ。幼い頃はひときわ小柄だったが、走力はずば抜けたものがあったという。

 「走り出してすぐにトップスピードになる。瞬間的な速さは、誰にも負けなかったのではないか」

 プロ選手を育てることが最大の目標であるJリーグクラブの育成組織では、体格的に劣る選手の評価が低くなるきらいがある。一方、三菱養和の育成方針は、基本プレーの重視と個性の尊重。選手の特長を生かすことを大切にしている。

 その環境が、相馬には合っていた。

 「本当に個性を伸ばしてもら…

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