第13回「ジャングル」解体後も絶えぬ難民 彼らは「幽霊」ではなく、隣人

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連載「それでも、あなたを」フランス・イラン編 取材を終えて

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国家間の衝突、権力による抑圧、偏見や差別……様々な苦難を生き抜く中で出会い、また、絆を深めていく2人がいます。戦乱と分断の影が色濃くなった世界にも、確かに息づく愛の物語。それらをつむぎ、背後にある国際問題のリアルを伝えます。

 ベアトリスさんに会うために、昨年12月9日、パリからフランス北部のカレーに向かいました。

 カレー駅で列車を降りると、衣類の詰まった大きな買い物袋を持つアフリカ系やアラブ系の人たちの姿を見かけました。ドーバー海峡の向こうの英国を目指す移民や難民なのでしょう。

 難民キャンプ「ジャングル」で過ごしたモクタールさんも、イランからこの町に、こんな風にしてたどり着いたのかもしれないと想像しました。

 「ジャングル」は、2016…

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この記事を書いた人
宋光祐
パリ支局長
専門・関心分野
人権、多様性、格差、平和、外交

連載 それでも、あなたを 愛は生きる力に 2022-23(全27回)

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