羽生善治九段、2日制特有の戦い 藤井聡太王将に勝つためのプラン
羽生善治九段のあいさつの内容は、少し意外なものだった。
「何事もスピードの時代の中で、一つの勝負に2日間かけて行うのはかなり珍しいことではないかと思っています。将棋はそれだけ長い時間を費やしてもわかることができないほど、奥深いものだなと思っています」
8日に東京都立川市のホテルで開かれた第72期王将戦七番勝負第4局の前夜祭。記念品の贈呈などの後、羽生九段と藤井聡太王将がそれぞれ抱負を述べた。同市に近い東京都八王子市が地元の羽生九段は「立川と聞くと、昭和記念公園が浮かびます」と述べた後、冒頭のように王将戦の持ち時間の長さ(各8時間)に言及した。
全国各地を転戦するタイトル戦のあいさつで、対局地について触れるのは自然だ。しかし、2日制のタイトル戦を数え切れないほど戦っている羽生九段が、「そもそも」のことをこの場で話したのはなぜか。ちょっとした疑問が頭の中に残る間に、両対局者は前夜祭の会場を後にした。
黒星が先行した第4局で、羽生九段は類例の少ない展開に誘導しました。前例となる将棋の対局者だった斎藤慎太郎八段に、本局の羽生九段の戦いぶりについて聞きました。
藤井王将が2勝1敗で迎えた…
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