第6回畑で効率性を議論する男たち リタイア組が仲間になった「ひと手間」
定年後の男性の孤立化を防ぎたい。
大阪府豊中市社会福祉協議会事務局長でコミュニティソーシャルワーカーの勝部麗子さんは長らく思っていました。でも、なかなかうまくいきませんでした。転機は12年前の東日本大震災。引きこもりがちな男性たちが腰をあげたくなるものを見つけたのです。豊中市での取り組みには今、160人が参加します。「試行錯誤を重ね、孤立化を防ぐヒントが見えてきた」と勝部さんは語ります。
必要とされる場を失った男性たち
1995年の阪神・淡路大震災の後、豊中市社協では、サロン活動や食事会といった取り組みを続けました。地域のつながりの大切さを痛感したからです。
その中で気がつきました。定年退職した後の高齢男性たちは、参加しても、続かないのです。
食事会で女性たちで盛り上がったら次は来ない、カラオケで女性が仕切ると次は来ない。マージャンサロンや健康体操に来ても、誰とも会話せずに帰ってしまい、来なくなる。なぜ長続きしないのか、考えました。
まず、主婦や母として地域と…
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