第4回友人宅の「凶暴な虎」が気になる 全米反響のCMが問う銃の管理責任

有料記事銃の国の子どもたち 小学校乱射事件から考える

ニューヨーク=遠田寛生/取材協力=アレクシス・ベイツ
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 2月28日、ニューヨークのビルの会議室に、病院や医療サービス関係者らが100人以上集まっていた。会合のテーマは医療そのものではない。銃暴力だ。

 ニューヨーク州で複数の病院を経営する大手医療機関ノースウェル・ヘルスが主催した。オンラインでの登録者は2千人を超えた。

 人口約3億2千万人の米国に、約4億丁の銃があるといわれる。会合では、保有者の銃の扱い方や行動様式を変えられるのかが議題になった。参考資料として、「凶暴な虎」というCMが紹介された。

 子どもをつれて友人宅を訪れた両親が、あいさつもそこそこに友人の両親に確認する。家の中にある銃の保管状況についてだ。

CMで焦点が当たったのは、銃の管理問題。その背景には、子どもと銃に関するある痛ましいデータが根拠になっていました。

 「虎なんだけど、ずっとおり…

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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2023年7月9日11時0分 投稿
    【解説】

    銃犯罪だけでなく、銃管理の不適切な結果としての銃事故が後を絶たないアメリカ。銃の管理が公衆衛生上の問題となるレベルであるのは昔からそうだが、銃規制が進まない中で、意図せざる事故という切り口で銃の管理を強化するというのは涙ぐましい努力。しかし

    …続きを読む