ウクライナ反攻不調で米国世論に陰り NATO結束もバイデン氏試練

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ビリニュス=下司佳代子
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 12日夜の演説で、バイデン米大統領は北大西洋条約機構(NATO)を中心とした西側諸国の結束を演出した。ただ、ゼレンスキー大統領が率いるウクライナの反転攻勢は勢いを欠き、支援に対する米国世論の支持にも陰りが出ている。来秋に大統領選を控えるバイデン政権にとって、NATOの団結を保ちつつ、ウクライナの軍事・政治環境を好転させることが急務となっている。

 「残念ながら、ロシアは外交的な成果に関心を示していない。プーチン大統領はウクライナより長く生き延びられるといまだに誤解している」。バイデン氏は演説でこう語り、戦争が長期化する可能性をほのめかした。

 時間はバイデン政権の味方とは言えない。喫緊の課題は、6月初めからの反転攻勢の不調だ。米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は6月30日の講演で「人々の予測より進みが遅いのは事実だ。非常に困難で、長く、血生臭い戦いになる。幻想を抱くべきではない」と語り、反攻が想定より進んでいないことを認めた。

 そもそも、ウクライナの反攻…

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