慶応は「スマートではない」 選抜の1点が変えた意識、ときに泥臭く
(23日、第105回全国高校野球選手権記念大会決勝、神奈川・慶応8―2宮城・仙台育英)
自分たちに足りないものを教えてくれた「1点」だった。
3月21日、選抜大会の初戦となる2回戦。慶応は仙台育英に挑んだ。1―1のまま延長タイブレークに突入し、十回表、無死一、二塁からの攻撃で1点も取らせてもらえなかった。その裏、2死満塁から適時打を打たれ、サヨナラ負けした。
前年夏の全国王者を相手に1点差の敗戦。善戦といえるかもしれないが、選手たちの認識は違った。
「力の差を感じた」「手も足も出なかった」
主将の大村昊澄(そらと)は言う。「あの日からです。僕たちの意識が変わったのは」
翌22日、横浜市内の高台にあるグラウンドに戻った。部室で大村を中心に輪になって、試合の映像を何度も見返した。
養ってきた執着心
「甘い球を見逃している」「…
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- 【提案】
「自主性」「主体性」「自由」といったキーワードで評される慶応が頂点に立ったことは、とかく大人がいろいろなものを押しつけてきた部活動や日本スポーツ全体に、好影響を与えると思います。 一方で、自主的なスポーツだから勝てるのか、という文脈で語
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