「あれはフェイク」女子ボクサーが着せられた汚名 性別検査巡る混乱

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杭州=塩谷耕吾
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 再起の舞台で躍動した。

 アジア大会(中国・杭州)の女子ボクシング女子57キロ級1回戦、台湾のリン・ユーティン(27)は長いリーチを生かした戦いで、東京五輪銀メダルのネストイ・ペテシオ(フィリピン)を4―1の判定で破った。

 「東京五輪で敗れた相手だったから、かなり研究した。準備したから勝てた」と満面の笑みだった。

 リンは世界選手権で2度優勝し、前回アジア大会も銅メダルを獲得した名手。だが半年前、思わぬ汚名を着せられることになった。

 「あの検査はフェイク」

 語気が少し強くなった。

 今年3月にインドであった女子世界選手権。リンは準決勝で敗れたが、銅メダルは獲得したはずだった。

 だが大会を主催する世界ボク…

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この記事を書いた人
塩谷耕吾
スポーツ部|五輪、柔道、ボクシング
専門・関心分野
五輪、スポーツビジネス、ベッティング、井上尚弥