高校入学時38キロだった町田瑠唯 バスケ・ウインターカップを語る
年末恒例の高校バスケットボール日本一を決める第76回全国高校選手権(ソフトバンク ウインターカップ2023、朝日新聞社など特別協力)が連日、東京体育館で開催されている。北海道旭川市出身で日本代表として東京五輪銀メダルに貢献した町田瑠唯選手(30)は2010年、札幌山の手の主将として出場。初優勝し高校総体、国体、ウインターカップの高校3冠を達成した。町田選手に高校時代の思い出を聞いた。
野球少女だったがマラソン大会きっかけに
札幌山の手に入学したとき、身長152センチ、体重38キロでした。札幌山の手は160センチ以下をとったことがないという話があって、自分は入れないだろうなと思っていました。
小学2年でバスケを始めました。小中高とチームメートになる高田汐織(しおり)に誘われました。マラソン大会で私が1位で高田が2位になったのがきっかけです。高田は10位までの子全員に、一緒にバスケやろうって、声を掛けた。
私は野球をやりたくて、1位のご褒美にスパイクを買ってもらったくらいだったんですけど、バスケやってみようかなって。誘われなかったら、野球少女だっただろうな。
寒い日は手袋をして練習するくらい夢中でした。他の子たちがシュート練習する中で、私は体育館の端っこでパスやドリブルの練習をしていました。
誰かから言われたわけではなく練習ノートを毎日つけていました。目標やきょうやったこと、考えたことを書き出していました。気持ちの整理になります。いまも毎日ではないですが続けています。
小学では道大会決勝で延長で敗れて全国に行けなかった。同じメンバーで中学こそはと、約束しました。中学は指導者がバスケに詳しい方ではなかったので、自分たちで練習を考えました。たまたまの巡り合わせですが、やらされるのではなく考える習慣がつきました。
中学で全国大会に出ましたが、全国優勝には届きませんでした。それで、全国制覇するために札幌山の手に行きたいと思いました。
まちだ・るい 1993年生まれ、旭川市出身。旭川市立西御料地小でバスケットボールを始める。札幌山の手高3年時に高校3冠を達成。日本代表として16年リオ五輪8強、21年東京五輪銀メダル。東京五輪準決勝で1試合18アシストの歴代最多記録を更新し、大会ベスト5に選ばれた。Wリーグ富士通レッドウェーブ所属。22年、日本人4人目となる米プロWNBAでプレーした。162センチ。ポイントガード
入学当初、上島正光コーチ(…