バレーにハンド、バスケ 躍進の共通項は指導者 力引き出す手腕とは
団体球技の男子日本代表が昨年、相次いでパリ五輪切符を獲得した。自国開催だった2021年東京五輪を除けばバスケットが48年ぶり、ハンドが36年ぶり、バレーが16年ぶりの自力での出場になる。3競技に共通するのは外国人指導者が率いているところ。どんな指導がチームを成長させたのか。
長く低迷していたバレー代表を変えたのは、フィリップ・ブラン監督(63)だ。母国フランスやポーランドなどの強豪国を率いた経験の持ち主だ。
29年ぶりに8強入りした東京五輪ではコーチとして戦術面を担当した。データをもとにブロックと後衛の位置を連動させた組織的な守備や、前衛と後衛の4選手による同時の攻撃参加。世界的に主流となっていた戦術を浸透させ、主導権を握る戦い方ができるようになった。
選手との関係では常に双方向の意見交換を求める。当初は打ち返しが少なかったが、自発的な言動を促し、選手たちも変化してきたという。大学1年時からイタリアでプレーし、指揮官とイタリア語で話す主将の石川祐希(ミラノ)は「海外では自己主張しなければ生き残れない。日本語のような(まわりくどい)言い回しがなく、ストレートな言葉で話し合えている」と手応えを語る。
東京五輪のときの監督で、ブラン監督の招聘(しょうへい)に尽力した中垣内祐一氏は「実績のある外国人指導者のもとで、世界との距離が近づいた」と語る。
ハンドボール代表の躍進は1…
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