美空ひばりに書いた「舟唄」 八代亜紀の歌に作曲家は驚いた「完璧」

有料記事

聞き手・野城千穂
[PR]

 歌手の八代亜紀さんが昨年12月30日、73歳で亡くなった。代表曲「舟唄(ふなうた)」「雨の慕情」を、作詞家の阿久悠さんとのタッグで手がけた作曲家の浜圭介さん(77)が、圧倒されたという八代さんの歌唱力を語る。

はま・けいすけ

旧満州(中国東北部)生まれ。奥村チヨの「終着駅」、北原ミレイの「石狩挽歌」など数々のヒット曲を手がけた。

「彼女の歌はうそじゃない」

 今は悲しいを通り越して、ひとりぼっちに取り残されたような感じです。阿久悠さんも亡くなって、八代さんも。すごく寂しい。

 「舟唄」と「雨の慕情」は僕にとって永遠の財産で、本当の流行歌です。そして僕の中では八代さんは、演歌というよりも流行歌手。ジャズが好きで歌い手になったと耳にしていましたし、僕もジャズを歌っていましたから、彼女には、こぶしを回すような演歌を歌わせようとは一切思っていませんでした。彼女がジュリー・ロンドン(米歌手)が好きでジャズを歌っていなければ、この作品は生まれなかった。

 「舟唄」は、阿久さんがスポ…

この記事は有料記事です。残り657文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
野城千穂
文化部|音楽担当
専門・関心分野
音楽、舞踊