ヘリで沖縄各地を移動 川崎重工業が「Z-Leg」展開へ
沖縄県内での新たな移動手段の確立に向け、川崎重工業(東京、橋本康彦社長)が県内各地をヘリコプターで結ぶ事業を始めることが分かった。21日の実証実験を経て、本格的に運用を始める。交通渋滞の解消や富裕層向けの新しい旅行形態の提供を目指す。
川崎重工業は2023年3月から、ウェブ上で最寄りのヘリポートからヘリコプターでの移動を手配できるサービス「Z-Leg(ゼータレグ)」を国内で展開しており、サービスを沖縄へ拡大する。
ゼータレグのウェブサイトから利用を申し込むと、同社が契約する民間のヘリ運航8社が機体を手配する仕組み。機体はエンジンが2基ある「双発機」で、安全性が高いとされる。
21日の実証実験では、那覇空港と本部グリーンパークホテル&ゴルフ場を結ぶ。車で1時間30分ほどを、ヘリだと20分ほどで移動可能になるという。
サービスの導入で、本部町の沖縄美ら海水族館や2025年度に開業予定のテーマパーク「ジャングリア」をはじめとする沖縄本島北部の観光施設へのさらなる誘客が期待される。
川崎重工業は那覇-本部間だけでなく、ヘリポートが整備された場所で、利用者の要望に応じて経路を広げる。距離や機材によって料金が決まるという。
本部町は、ヘリの搭乗券と宿泊施設の利用券のペアセットをふるさと納税の返礼品とするなど、機運を盛り上げる考えだ。町の担当者は「町単独ではできない事業。町としても活用して、新しい誘客につなげたい」と期待した。
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