ミャンマー国軍の重要司令部、陥落か 少数民族勢力「完全占拠」宣言

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バンコク=笠原真
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 ミャンマー北東部シャン州で、国軍との戦闘を続けてきた少数民族武装勢力「ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)」は3日、同州にある国軍の北東軍管区司令部を「完全に占拠した」と発表した。国軍が全国に14ある軍管区司令部を失うのは極めて異例で、国軍の劣勢を示す象徴的な出来事になりそうだ。

 MNDAAはX(旧ツイッター)で、「全戦闘員による流血の戦いにより、国軍の北東軍管区司令部を完全に占拠した」という声明とともに、司令部前とみられる場所に並び笑みを浮かべる兵士らの写真を投稿した。独立系メディアによると、約1カ月にわたり戦闘が続いてきたという。

 中国との国境に近いシャン州北部を拠点とするMNDAAは昨秋、他の二つの少数民族武装勢力と「国軍打倒」を掲げて蜂起した勢力の一つ。その後停戦時期を挟み、攻撃を続けてきた。

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 先月下旬にもMNDAAは同…

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この記事を書いた人
笠原真
ヤンゴン支局長兼アジア総局
専門・関心分野
紛争、難民、格差