「駅袋」の汚名返上へ サブカルの集積地で変わる「池袋の顔」

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武田遼
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 100年に1度の規模とされる東京の再開発が、池袋でも本格化している。池袋がある豊島区は2014年、23区で唯一、急激な人口減少が予測される「消滅可能性都市」に入った。区は、人の流れが駅の外まで及ばず「駅袋(えきぶくろ)」とも言われた池袋を文化の街にし、区の魅力向上につなげたい考えだ。

 区によると池袋では今、10の再開発事業が進む。その一つである「東池袋一丁目地区」のプロジェクトで8月19日、一部の建物の解体工事が始まった。再開発されるのは池袋駅東口の北側。10事業のうち、池袋駅周辺の再開発計画の着工は初めてだ。

 核は地上32階地下4階の高層ビル。上層階の大半はオフィスだが、低層階には訪日外国人客インバウンド)を含め、幅広い年代で楽しめる文化体験施設を設ける。アニメの作画や編集体験のほか、VR(仮想現実)でその世界に浸れるシステムの整備など多彩なコンテンツの導入が検討されているという。

 地下には、グッズの販売やeスポーツ大会の開催などができる、汎用(はんよう)性の高いイベントホールを造る。大地震などで帰宅困難者が出た場合には一時滞在場所になり、約3300人を受け入れ可能だ。これまで練馬区にあった備蓄倉庫を移し、駅周辺の帰宅困難者4万人に3日分の食料などを供給できる機能も備えるという。

 延べ床面積は約15万5900平方メートルで、総事業費は1371億円を見込む。28年度の完成を目指す。

 あわせて、池袋駅から同地区…

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