東京科学大病院に医療工学研究所 「課題に即応」初代理事長の大竹氏
竹野内崇宏 増谷文生
10月に東京医科歯科大と東京工業大が統合して誕生する「東京科学大」の理事長に就く大竹尚登・東工大教授(60)が22日、朝日新聞のインタビューに応じた。来年度にも「医療工学研究所」を現在の医科歯科大病院に近接して新設するほか、人文・社会科学も含めた学術の融合を進める考えを明らかにした。
大竹氏は、2大学の最大の強みである医歯系、理工系の連携を強化するとして、医療工学研究所を25年度にも設立する計画を示した。統合後の「東京科学大病院」を含む湯島キャンパス(東京都文京区)に設け、研究者が医療の現場に入って共同で研究する。
「患者さんの近くで研究を進められる点は大きい。工学の側から医学や看護の現場を助ける提案もできる、フラットな研究環境をつくりたい」
学部教育の段階から両分野の講義を受けられる「医歯理工融合教育プログラム」も、25年度から始める。医歯系、理工系の両方の学士を1人が得られる制度も検討している。
さらに、情報学や人文・社会…