第4回大谷選手の思考行動パターンとは スポーツ心理学者に聞く「共通点」
スポーツ選手の思考行動パターンを30年近く分析する追手門学院大の児玉光雄・特別顧問(77)=臨床スポーツ心理学=は、一流アスリートにある共通点を見いだした。それは結果に対して「できたか、できなかったか」で評価すること。
大リーグで今季、50本塁打、50盗塁を達成したドジャース・大谷翔平選手(30)も同じ傾向がみられるという。
――大谷選手の著書を複数、出版していますね
「日本ハム時代から発言を中心にチェックし、大リーグに移籍してから精力的に分析しています。思考行動パターンが非常にユニークなので注目しました」
――ユニークな点とは
「普通の打者は『ヒットを打たないと』『三振はいけない』と考えるが、大谷選手は『結果はコントロールできない』と考える。ボールをバットの芯で捉え、一定の角度で打球を飛ばすことだけに集中しています」
「スポーツ心理学の観点からいえば、結果を意識して『~しなければならない』の気持ちが出た途端、プレッシャーで体が思い通りに動かなくなる。大谷選手がホームランを量産できる最大の要因は常に自然体でいられることだと推測しています」
――マリナーズなどでプレーしたイチローさんも自然体を大事にしていたそうですが
「現役時代にイチローさんが…
- 【視点】
「結果はコントロールできない」って割りきれる。それって裏返せば、自分がコントロールできることだけに全集中できること。その一方で、自分で自分に限界をつくらない。それって、つまり、自分の中にある、無限の可能性を信じることができること。 児玉光
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