総長談話で批判され「社会の目を意識か」 福井再審、検察が異議断念

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鎌内勇樹 阿部峻介
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 再審の扉がようやく開かれることになった。福井市で1986年に起きた女子中学生殺害事件で、殺人罪で服役した前川彰司さん(59)の再審を認める名古屋高裁金沢支部の決定が28日、確定した。今後、公開の法廷で裁判がやり直されることになる。

 「安堵(あんど)しました。ありがとうございました。これで無罪確定への展望が開けてくる」。福井市内で会見を開いた前川さんは午後4時半すぎ、名古屋高検の「異議申し立て断念」の知らせを受け、喜びをあらわにした。

 弁護団は「前川さんの逮捕や起訴が誤りだったと認めたことを意味する」「逮捕以来、37年以上が経過していることに照らせば遅きに失した決断だが、一日も早く無罪判決を得ることができるよう全力を尽くす」との声明を出した。

無罪求刑か、有罪立証か 問われる検察

 2度目の再審開始決定だった…

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