新潟の1等米84%に回復 23年産から70ポイント増 農水省発表
山崎靖
全国の新米の検査結果(9月30日現在)が発表され、新潟県は最も品質がよい「1等米」の比率が84.0%と、猛暑や渇水の影響で過去最低の水準となった昨年の同時期の結果を70ポイント以上上回り、大幅に回復した。県は、昨年の結果を受けて水管理や肥料対策を講じた成果が出ていると評価している。
農林水産省が29日に発表した。同省北陸農政局によると、水稲うるち玄米の1等米比率は84.0%で、昨年同時期の13.5%を大きく上回り、2019年以降では最も高い数値となった。主力銘柄のコシヒカリでは83.6%(昨年同時期3.6%)、高温耐性のある新之助では99.4%(同97.3%)だった。
県は昨年、1等米比率が極端に低かったことから有識者会議を設置。その提言を受けて今年は、水不足が懸念される地域での用水の有効利用や追肥などの栽培管理を徹底してもらえるよう広く働きかけたという。県農産園芸課は「昨年ほどの高温、渇水にならなかったこともあるが、生産者のみなさんが早めの対策を実施した成果も大きい」と話している。