30年間、与党が握り続けてきた衆院予算委員長のポストを、野党第1党の立憲民主党が持つことになった。7日、自民、立憲両党の国会対策委員長が合意した。政府予算案の審議を仕切る「行司役」の権限は大きく、立憲は国会審議で石破茂政権を揺さぶる構えだ。
両党は17ある常任委員長ポストの配分でも合意。自民8、立憲6、日本維新の会1、国民民主党1、公明党1となった。
立憲の野田佳彦代表は7日、統一会派を組む社民党の福島瑞穂党首と国会内で会談し、「野党が多数を占める状況を十分踏まえた国会運営」を進めることで一致。これに先立つ日本外国特派員協会の会見で、「熟議と公開の政治に変えるチャンスにしていきたい」と述べた。
野田氏がその舞台として念頭に置くのが予算委だ。予算委は国政全般の課題を扱う場で、首相を含む全閣僚が出席する。テレビ中継もされ、野党にとっては追及の「見せ場」。内閣や野党の支持率に大きな影響を与えてきた。
答弁者が質問に正面から答えなくても…
委員長は、委員会の開催や採…
- 【視点】
予算委員長のポストを野党が握ることで、答弁者が不誠実な答弁を繰り返したときに再答弁を促すことができるようになります。これまでの「自民一強」の国会では、政府側の答弁者が正面から答えなくても、与党出身の予算委員長がかばうシーンが散見されていまし
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