あちこちに谷川俊太郎さんの「ことば」 生涯すごした東京で
13日に92歳で亡くなった谷川俊太郎さん。詩人としてだけでなく、絵本作家、翻訳家、作詞家、脚本家として、さまざま分野で言葉を紡ぎ続けてきた。谷川さんが生涯を過ごした東京では、谷川さん自身や谷川さんの言葉に触れた人たちが、その世界観を語り、悼んだ。
おもしろい!が生きる力
谷川さんには、国語の教科書でも扱われる「ことばあそびうた」、翻訳を手がけたレオ・レオニの「スイミー」、マーカス・フィスターの「にじいろのさかな」など、世代を超えて読み継がれてきた多くの絵本がある。武蔵野市にある子どもの本の専門店「クレヨンハウス東京店」は19日、谷川さんを追悼するコーナーをつくった。コーナーの一角には「おもしろい!が生きる力」と書かれた谷川さんのサイン色紙も添えた。過去のインタビュー記事や、クレヨンハウス主宰で作家の落合恵子さんらの追悼コメントも掲示する。
子どもの本売り場チーフの鏡鉄平さん(40)は、代表作の一つの「もこ もこもこ」(文研出版)や、クレヨンハウスから出版している「あかちゃんから絵本」シリーズなど、「谷川さんの絵本を通すと、まだ言葉を発しない赤ちゃんとも会話できてしまう。(本を)売れば売るほど、そのすごさに気づかされます」と話す。
谷川さんの言葉は、東京の各分野に携わる人たちに影響を与えてきました。小学生、作曲家、若手芸術家、本屋の店主など谷川さんと交流があった人たちが、谷川さんと、谷川さんがのこした言葉への思いを語ってくれました。
鏡さんは数年前、谷川さんの…
- 【視点】
「詩人としてだけでなく、絵本作家、翻訳家、作詞家、脚本家として、さまざま分野で言葉を紡ぎ続けてきた」と。 俳号の谷川俊水で知られる俳人でもある。“山笑ふ”という春の山の明るい感じを捉えた春の季語について、「残念ながら私はまだ山が笑っている
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