「余計なことしないでほしい」船井電機元社員、経営陣の動きに戸惑い
船井電機の破産手続き開始決定から1カ月が過ぎた。解雇を言い渡された元社員らは、生活を立て直すための転職活動を進めている。一部の経営陣によって破産手続きの開始決定の取り消しを目指す動きもあるが、元社員らには戸惑いが広がっている。
ある元社員の男性は、10月24日、社内で大勢の同僚とともに解雇を告げられた。経営状況がよくないことは分かっていたため、冷静に受け止めた。
現在は転職に向けた面接が順調に進んでいる。おなじ製造業へ転職するつもりだ。焦らずに進めている。「次は定年まで勤め上げたいです」と話す。
今になって思い出すのは2021年、前社長の上田智一氏率いる出版社に船井電機が買収されて間もないころの出来事だ。
「社員の雇用は3年間守る」。上田氏からの文書が回ってきて、そう書かれていた。
男性は、音響・映像機器の新…
- 【視点】
この「まともな人ほど愕然としてモチベが低下してしまう」組織運営手法、船井電機の問題に限らずいま世間に蔓延しているように感じられる。被用者の労働問題としても重大だが、それ以上に経済システムの大規模な腐敗とその恒常化が背景に感じられて、とても気
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