出口が見えないままロシアとウクライナの戦争が続く中、全面侵攻開始後に千葉市に避難してきた女性のもとに、先月末、母親と妹が訪ねてきた。約1千日ぶりの再会を果たした家族は、つかの間の、心が安らぐ時間を過ごしている。
先月27日、早朝の羽田空港。国際線の到着ロビーで、ウクライナ・キーウから日本に避難し、翻訳家や編集者として活動しているバルバラ・メイリスさん(40)は、母のオレナ・ムシュテンコさん(59)と妹のカテリナ・ドロトバさん(36)と抱き合った。
「母たちが日本にいる間、いろいろなものを見せてあげたい」
バルバラさんが避難する際、キーウの鉄道駅で、オレナさんは荷物を運ぶのを手伝い、見送ってくれた。以来、毎日メッセージのやりとりをしながらも、再会を果たせずにいた。今夏、在ウクライナ日本大使館が領事窓口を再開したのを機に、オレナさんはビザを取得し、医療機関で働くカテリナさんとともに来日した。
オレナさんは、3本あるキーウ地下鉄の1本の責任者として働く。オフィスがあるドロホジチ駅の近くにあるテレビ塔は、侵攻開始直後の2022年3月にロシア軍の攻撃を受け、地上にいた5人の市民が亡くなった。多くのけが人が駅構内に避難してきた。
「生命線」を守る日々
ほぼ3カ月間、オレナさんは…
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