SNSを通じて強盗や特殊詐欺などに勧誘される若者の「闇バイト」が問題となるなか、千葉県警は5日、浦安市の東海大付属浦安高校で非行防止教室を開いた。目玉として人気俳優の神尾楓珠さんを起用した啓発動画の制作発表を行い、安易に犯罪に加担しないことを訴えた。

　同校の3年生415人が参加した。

　神尾さんを起用した啓発動画は15秒の長さで、「軽い気持ちで人生を壊すな」と訴える内容だ。

　この日は、サプライズで神尾さん本人が登場し、会場は生徒たちの黄色い声援に包まれた。

　3年の佐野小春さんは「身近に闇バイトが存在していることを改めて感じた。甘い言葉の勧誘には気をつけようと思った。（動画を見て）有名な俳優さんが啓発することでより説得力があると感じた」と話した。動画は県警公式ユーチューブで見ることができる。

　この日はこのほか、非行防止教室として、少年課の山本望・少年補導専門員が、闇バイトに巻き込まれる流れや犯人側の手口を説明し、注意を呼びかけた。

　SNSで勧誘された後、秘匿性の高いメッセージアプリでのやりとりを求められることが多いと指摘し、高額な報酬やアプリへの誘導を受けた時点で疑ってほしいと訴えた。身分証の提示や個人情報を求められ、提出すると脅されて抜け出すのが難しくなるという実態の解説もあった。