【そもそも解説】「放置空き家」増えている? 不動産価格に影響も

有料記事そもそも解説

東郷隆
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 景観の悪化だけでなく、災害時のリスクとなる空き家の増加が止まりません。なぜ、建物は放置されるのでしょうか。背景と影響、見通しについて整理しました。

 Q 空き家が増えている。

 A 総務省の「住宅・土地統計調査」によると、2023年には全国で約900万戸に上り、30年間で倍増し、7戸に一つは空き家だ。特に懸念されているのが、使用目的のない「放置空き家」で、住宅総数の約6%の約385万戸に上る。都市部にも多くあり、東京都世田谷区は約2万3千戸で、鹿児島市に次いで全国2番目に多いとみられる。

 Q なぜ問題なの?

 A 日常的に使われず管理が怠りがちになるためだ。国土交通省の19年の調査では、放置空き家の約64%で壁の一部にひびが入っているなどの「腐朽・破損」があり、空き家全体より10ポイントほど高かった。放置が続けば、建物が劣化し倒壊リスクが高まるほか、雑草が生え、ごみの不法投棄、害虫の発生、不法侵入や放火による治安の悪化なども心配される。

 Q 周りへの影響は。

 A 不動産価格に影響すると…

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この記事を書いた人
東郷隆
東京社会部|国土交通省担当
専門・関心分野
建設、防災、政治とカネ、平和