第2回「お母さん、私を殺して」骨だけのおしり、やせ続けていく15歳の娘

[PR]

 中学3年生の初夏、はるかさんは、食べ物も水も拒否する摂食障害を発症した。

 専門病院に4カ月間入院して、体重は20キロ台から36キロに戻った。

 卒業式は欠席した。通信制の高校に進学することにした。

 春休み、卒業祝いにと、大阪のユニバーサルスタジオジャパンに母(55)と1泊旅行に出かけた。

 「エルモやクッキーモンスターに会って、ジュラシックパークのジェットコースターに乗ったよ」

 家で待つ父(61)にメールで報告した。ホテルのバイキングも楽しみ、アイスクリームを2個も食べた。

 5月の健康診断の体重は33・2キロ。食は細いが、退院時の体重は保てていた。

 でも、徐々に低栄養の影響が表れてきた。

 髪の毛のハリやこしが失われ、抜け毛が増えた。肌も、かさかさ。体力が落ち、つねに寒がった。居間のソファで過ごす日が増えていった。

 ハイソックスでふくらはぎに線が入ると、「むくんだ。太った」と食事を減らすようになった。

 母は悩んでいた。「反抗期の…

この記事は有料記事です。残り2122文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
山内深紗子
デジタル企画報道部|言論サイトRe:Ron
専門・関心分野
子どもの貧困・虐待・がん・レジリエンス