写り込んだ「不都合な真実」 仏カメラマンが撮った北朝鮮
フランスのカメラマン、ステファン・グラデュー氏は昨年秋、北朝鮮で暮らす一般市民らを撮影した写真50枚余を発表した。2017年から20年にかけて計5回、北朝鮮を訪問。平壌など様々な場所を訪れ、人物写真を撮り続けた。
撮影はすべて許可が必要で、ガイドと運転手が常に同行していた。それでも、グラデュー氏の写真をよく見ると、北朝鮮が隠せない「不自然な姿」がいくつも浮かび上がる。
仏カメラマンが撮った北朝鮮
訪れる場所も、出会う人も、すべて準備されているーー。2月5日配信のこちらの前半記事では、写真に収まる人々の心情を読み解いています。
北朝鮮はグラデュー氏の写真を通じて、金正恩(キムジョンウン)総書記が唱える「普通の国」を宣伝したかったようだ。ボウリング場やスケート場、遊園地、博物館などの場所に連れて行ったのは、「北朝鮮にもこんな施設があるんだぞ」と示したかったのだろう。
「どこも似た景色、映画のよう」
グラデュー氏は「フランスと比べると、北朝鮮の施設はかなり古いものもありました。遊園地にはイタリアやドイツ製の大きな遊具があり、どうやって手に入れたのか不思議でした。遊園地にいると、映画館の中にいるような特異な感じがしました。小さな町や平壌の田舎の方では、似た景色がありました。どこでも似た感覚なのです。どこもきれいで映画のようでした」と語る。
グラデュー氏が「きれいだ」…
- 【視点】
さすが牧野記者と思わせる、興味深い記事。北朝鮮当局が彼らがフランスのカメラマンであるグラデュー氏の撮影意図を理解出来なかったのは、グラデュー氏の「当たり前」と彼らの「当たり前」がズレていたからだろう。おそらく北朝鮮の中では格段に西側諸国の事
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