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 ラーメン激戦地の山形県で、とりわけ南陽市の宮内地区は、小さい独立系ラーメン屋が百花繚乱。奥が深いというか、各店はこれで経営が成り立っているのだろうか。

 そんな店のひとつ、「こうちゃんラーメン」の中華そば大盛り550+100円を食べてみました。

 夕食時の訪問でしたが、客はいず、おじさんが一人で店を切り盛り中。発注後、地元高校の男子生徒がどやどやと5人ほどやってきて、店内はにわかに活気づきます。

 運ばれてくるや、赤湯ラーメン独特の魚介系の強い香りがあたりに漂います。そうそう、これこれ、赤湯ラーメンはコレですよ。
 麺は、このあたりには珍しく平打ち。ある程度の太さがあり、縮れの具合もいいのですが、赤湯地域ならばもっと太くて存在感のあるしっかりした麺を使ってほしいというのが個人的な感想。

 スープは、香りこそいいのですが、口に含んでの印象は、「コクがない」ということ。これを単なる「薄味」「あっさり」と言っていいのだろうか。それぞれの感じ方なのでしょうが、自分はそうは感じませんでした。絶対に何かが足りないゾ。入れ忘れか?!

 メンマ、ナルト、チャーシュー、ネギに加えて、ワカメ、青海苔、最初から黒胡椒。きゅうりの漬物4切れつき。

 初物としてはこういうのもアリかということでなんとか納得できましたが、期待が大きかっただけに少し残念。
 とは言っても、好みは人それぞれですから、おいしいかどうかはぜひ自分の舌で確認してくださいね。



 同名の店が米沢市にもありますが、こちらは南陽市郡山の「幸来軒」です。
 米沢の「幸来軒」が典型的な米沢ラーメンなら、南陽市の「幸来軒」は典型的な赤湯ラーメンである、というところがおもしろい。

 中華そば580円。
 小さめのラーメンどんぶりに目いっぱいという感じの盛り付けで、これもまた赤湯風?
 写真では麺が極太に見えますが、それはどんぶりが小さいからです。

 その麺、中太の手もみ風の縮れ麺です。美味しいのですが、いかにも製麺所製らしいなあという印象が強いもの。
 それはどういうものかというと、まず透明感がありすぎること。それに加えてあまりスープを吸わないタイプのようで、かっちりとした硬めの食感。そのため麺とスープの渾然一体感が薄いです。
 伸びないという長所はあるのでしょうが、スーパーから買ってくるラーメンを食べているような感じがしないでもないのですね。

 それでもデキが悪いかというと、そうではありません。
 自己主張のつつましやかなスープが啜るほどに美味だし、細割きのメンマや小ぶりのチャーシューはなかなか通好みのするものでした。
 しっかり感があり、くどくないあっさり系の赤湯ラーメンが食べたいときには、この店はいいかもしれません。

 スープがあまり熱くないところは、本来はマイナスなのですが、夏のこの季節ならばそれも許せるでしょう。
 カレーライスとのセットで千円以下のメニューなんかもありましたよ。



 2回目の訪問。
 腹減ったな~、今日はちょっとおいしいご飯ものを食べたいな~、と考えたときになかなかフィット感がある店。

 座敷が主ですが、カウンター席が4席あって、それがゆったりとした椅子。
 目の前で揚げ物を調理しているので少々油っぽいのですが、それさえ我慢できればくつろぎの時間が得られます。

 この日の日替わり定食800円は、鶏の唐揚、しめ鯖、揚げピーマン、ホウレンソウとモヤシのおひたしなど。
 ドウデスカ、これでたったの800円。

 唐揚は、それだけゴロゴロと出てくるのではなく、ドレッシングをまとった野菜(キャベツだけでなくキュウリやタマネギなども入っている)とともに、クルトンをトッピングして。
 しめ鯖には新鮮なミョウガが添えてあり、これとともに口に運べばウマウマ。
 ごはんは真っ白でいい焚き加減だし、味噌汁もダシが効いていてうまい。
 食後は、地元産と思われるブドウの剥き身が入ったワイン味のゼリーで一息です。



 某サイトで見たさかえ食堂の麺は、なんだかにゅるにゅるでうどんのような見た目。これはそのうちぜひ食べに行ってみなければならんなぁと思っていましたが、そのチャンス到来です。

 中華そば大盛り650円は、予想どおりオリジナリティ高い逸品でした。
 麺は中太というよりも、これは太麺の範疇。形状はストレート系ですが、それなりに手もみがほどこされているようで、微妙な縮れを伴っています。
 風味は、まぁ、ラーメンなのですが、うどんに近い感じ。にゅるっとした感じはなんとなく長井の新来軒の麺に似ていなくもありません。

 スープは極めて薄味。そのこと自体は嫌いではないのですが、それゆえか、ラーメンとしての存在感がいまひとつという印象。もう少しコクを演出すればいいものになるのかもしれません。
 チャーシューは月並みですが、メンマはグッド。

 クセになる人は結構いるようで、店内は客が絶えることがありません。
 しかしまぁ、その店たるや、えらく狭い。
 テーブル席2、座敷席2。肩寄せあってぎゅうぎゅう詰めで15名が限度でしょう。
 座った席は3人掛け。4人目の場所となるはずの位置には冷蔵庫。座った席のすぐ後ろに給水器があるのですが、水をゲットするには体をひねって目いっぱい腕を伸ばす必要があります。
 さらに、トイレの入口は、テーブルのすぐ脇。着席している2人が立たなければ入れないのではないだろうか。

 厨房はドアで仕切られていて、発注はそのドアを開けて、中の人に○○ねっ!と声を掛けるのがしきたりのようでした。
 客のおじさんが食べていた焼きそば700円がおいしそうだったナ。



 市内中心部の「きよえ食堂」に行ってみました。
 けっこういい評価を得ているようなので、期待して。

 ワンタンメン700円を。
 米沢ラーメンだけあって、ほとんど待つことなく運ばれてきます。
 極細のちぢれ麺。いわゆるひとつの米沢~っというような独特のクセが少なく、米沢ラーメンというものはねぇ……なんてことすら意識させないような、シンプルな細麺です。まぁ、うまいの範疇。
 ワンタンもトロプルでうまい。メンマもしゃきしゃきしてうまい。

 でも、なんというかその、スープですなぁ……。
 一口目でスープの凝りようのなさがわかってしまうというか。
 はじめこそ生姜の香りが感じられてよかったのですが……。
 言ってしまえば、とても淡白なスープなのです。コクがないというか。
 黒胡椒を振って香りとコクを加えてみたのですが、どうにも……。

 ラーメンはあっさりが一番!!と思っておられる方向けかな。
 自分としてはあっさりは嫌いではないですが、深い味わい自体まで否定するものではありません。そのため、ココは自分には合わないかもしれません。

 見た目はいいのだがなぁ……。期待が高かっただけに、いとくちおし。



 米沢市内で、本社からやってきた仕事関係者と痛飲。
 1次会は21時過ぎまでやっていたと思うのですが、それをあがったあたりから記憶が曖昧模糊に……。(笑)
 で、2次会処は地元のオマエが案内しろとか言われ、じゃあギョール(餃子とビール)でもやりますかということで、ワケワカラン状態のままたどり着いたのがこの「ラーメン博(はく)」。地元ってあーた、それ、違うぞ! おれも初来店ナンスけど、ココ。

 そんな状態で食べたラーメンなので、明快なコメントなんてできるはずがない。(笑)
 値段も不明。味も不明。……でも、写真だけはしっかり撮っている自分とはいったい……。

 呑んだ後の締めのラーメンとしては米沢の夜の街のメジャーのようなので、そのうちまた行く機会があるでしょうから、詳しくはまたそのときに。

 ホテルの一室にたどり着いたのは24時近かったと思う。(それすら曖昧(笑))
 翌午前2時まで営業です。



 故あって、店名を伏せる。

 前日は深酒をし、朝めしなんぞ食べる気分ではなかったのですが、午後2時近くともなれば多少食欲も湧いてくるというもの。昨夜はラーメンだったし、メシだよな、昼は。

 アジフライ定食700円。
 量が少なそうなものを選んだつもりでしたが、良心的な定食屋にはそんな甘っちょろく惰弱な精神性は通用しません。ご覧のとおり、しっかりしたものが運ばれてきました。

 普通サイズのアジフライ3枚。それには今切ったばかりですというような新鮮な千切りキャベツとレタス、トマト、ポテトサラダが添えられます。
 小皿には自家製と思われるタルタルソースとカラシ。魚のフライにカラシという組み合わせは初めてお目にかかる組み合わせです。
 浅漬けの白菜と、モヤシ・ホウレンソウのおひたし。
 ここもまたごはんはふっくらで美味。味噌汁もいい味出しています。

 ココは魚が得意の店のよう。店内にはサバやサンマ、カツオなどの魚をメインとしたたくさんのメニューを掲げたボードがあり、来店した客たちは皆さん、このボードをしばしの間睨み、意を決して注文していました。

 しかしデスネ、たまたまでしょうか、おひたしに青虫が入っていたのにはゲンナリ。
 こちらは大人だから取り立てて文句を言ったりはしませんが、初来店の印象としてはちょっと……。
 それだけ減農薬なのだろうと自分に言い聞かせて、静かに退店。

 いい店です。魚料理が食べたくなったらまた行こう。
 しかし、今度青虫が入っていたら、そのときは容赦しないから、覚えておくように。(笑)



 9月20日、音楽イベントを観るため上京。
 京王線千歳烏山駅近くにあるオリジン東秀チェーンで食事しました。

 どこでも食べられるようなチェーン店なのに、とりわけココの支店にわざわざ出向いて食べるのには、深~いワケがあります。
 いにしえの昔、世田谷のこの地に2年近く下宿していたことがあるのです。

 金がなかった学生時代この店は、バイト代が入ってちょっと今日はフンパツしようか……というようなときによく行く店でした。
 麻婆豆腐やホイコーロー、酢豚などの各種定食がウリで、いずれもたしか400円前後で食べられたと記憶しています。

 その店に何十年ぶりかで訪問する、という趣向。
 店は、まだ同じ場所にそのままの姿で、ありました。感激です。
 喜びすぎて、店に入ったのが開店数分前だったことを知り、いったん辞去して、数分後に再入店という体たらくでアッタ。(笑)

 時空を超え、かつてを思い浮かべながらこの店で食べる、ということが眼目だったので、べつにメニューにはこだわりません。
 注文したのは、Bランチ620円。単品でたのむと710円、ランチタイム以外の時間帯でセットでたのむと670円。この刻みが学生のフトコロに微妙に訴えるものがあるのでしょう。

 シンプルかつ安直なデキではありましたが、まあ納得。
 店のつくりや雰囲気も昔のまま、というのが泣かせました。

 それにしても当時駅周辺にあった店のうちで残っているのは、ココと菓子舗の「たちばな」ぐらいのものではなかろうか。
 よく行った喫茶店「ペニーレイン」も、踏切近くの蕎麦屋も、南口のサンマーク書店も、バイト先の京王メガネセンターも、徹マンした雀荘も、はずれのほうのインベーダーハウスも、すべてなくなっていました。
 そして、駅前の繁華街は以前よりも数段パワーアップしていました。
 少し残念な気がしますが、時の流れとはそういうものなのだろうな……。



 今回の東京行きで宿泊したのは大塚。その繁華街から少し離れたところにある大塚大勝軒で、中華そば700円を食べてみました。

 2回目の来店。前回は特製もりそば。それも美味かったのですが、となりの人が食べていた中華もうまそうだったので、今回はそれを。

 午後の時間帯なので、幸い待つことなく着席。しばらくしてどどーんと登場。
 ひゃあ、ボリューム満点!! 麺が泳いでいない。フツーの店の大盛りのボリュームです。

 自慢の自家製麺は、太くて、少しだけ縮れが入っていて、透明な艶も感じられて、こりゃあ美味。もりそばもいいけれども、汁もので食べてもこの麺はうまい。存在感がとてもあってよろしい。龍上海の麺にも相通じるところがあると思ったところ。
 スープは、ブシが強く、いろいろなものから取ったと思われる、ややとろみすらあるコク深いもの。上手に臭みを消しているなという印象。反面、ダシが強いからなのか、醤油本来の味や香りは後ろのほうに引いている感じがします。

 チャーシューは、ごっついものが2枚。おいしいけれど、スープとの相性はどうだろう。また、メンマも逸品という風格はあるのに、メンマらしい味がしないのは少し残念。

 このハイレベルでこの量なら、この店が大塚駅前から徒歩20分の彼方にあっても、駅前及び沿道の他のラーメン店はすべて素通りするでしょう。
 うまいのですよ、大勝軒は。



 マイフェイバリットラーメン店の「こやなぎ」の近くにある店。
 メンマラーメン650円を注文。
 このメンマ、タケノコを縦に割いた長いもので、柔らかくてとても美味い! いわゆる穂先メンマというヤツ。
 それに、ラーメンに100円プラスしただけでこれだけたくさん乗っかってくるのもうれしい。

 某サイトでは「特徴がなく、米沢のラーメン屋100軒のスープを全部混ぜるとこのような味になる」などと酷評されていますが、そんな平凡なものではなく、主張は控えめかもしれませんがその店らしい十分なうまみも備わっていました。
 やっぱり自分の舌で味わってみなければわからないものです。

 写真ではよく見えませんが、チャーシューも老舗風のパサパサ系のものが入っているし、ナルトはもっちりしていたし、わりと高いレベルでバランスがとれていると感じられます。
 麺は、まあ、米沢ノーマル。こちらのほうは特徴がないといわれればそうかもしれません。
 希望を述べれば、ネギは刻みたてのものを入れてほしいところ。

 広めの店内にカウンター席も多く、昼の時間にしては客は少なめ。騒がしくない雰囲気を好み、一人でふらりと赴く人などには居心地がいいかもしれません。

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