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 蕎麦が食べたくなって、「丸五そば」(旅篭町)のもり天700円を食べてきました。
 まるごそばの店はいくつかありますが、やっぱり山形新聞放送会館の裏にあるこの店が質、量ともに充実していると思う。

 蕎麦というと、本格的なものを食べようとすれば値段が高くなってしまい、また1枚では山形の人には量的に物足りない――というものが多いです。
 しかし、蕎麦の質の面で少しだけ妥協すれば、この店なら腹いっぱいになれるし、カリカリのゲソ天でえもいわれぬ満足感も得られます。

 まずは、せいろの上の麺に一味の唐辛子をふりかける。
 甘じょっぱいタレにネギを加え、サービスの玉子を割り入れ、黄身を4つぐらいに箸で分ける。
 そして、長めの麺を天高くまで持ち上げて、そのタレに浸し、ズズーッとかっ込む。
 う~~~む。至福のひとときではないか。

 で、最後は、卓上のポットから濃い目のそば湯を残ったタレに注ぎ足し、漬物とともに味わう。
 まるごの蕎麦はときどき無性に食べたくなるから不思議です。



 どうだ、まいったか!!的な巨盛りの店が、米沢にもありました。
 職場の先輩から店の噂を聞いて、ある日、訪問を決意。
 見てよコレ。この盛り付け方。
 いやぁ、何を考えているんだか、ココのオヤジは……。

 こんなに食えないって、フツー。
 ……と思いつつ、あらかた食べてしまう自分が、いつものことながらコワイ。
 結局のところ、味は悪くないからイケてしまうのでしょうね。

 せいろがあまり大きくないのでこういうことになるのかもしれませんが、その盛り付け方は実に稠密。隙間がありません。上から押し付けたのではないかと思えるくらいにびっしりです。
 ご覧のとおり、そばが表現する山岳の稜線の急角度がなかなかに美しい。
 盛りのよさで名高い山形の「やま七」のそばの1.25倍くらいはあるでしょうか。ゲソ天がうまい「まるごそば」比較なら2倍ほどもあったかなぁ。

 店に入ったときはどうやらオヤジさんが一人だけで切り盛りしていたようで、そばを茹でたりテーブルを拭いたり支払いを受け取ったりと、てんてこ舞い。
 しかし、できるまでに時間がかかりすぎです。12時15分前には入店したのに、できてきたのは12時49分。(NHKテレビがついていたからワカル) 客、そう多くないのに……。

 これでは午後1時までに戻れないゾと職場に電話連絡。急いで食べ、気持ちが焦って最後の2~3箸分を残してしまいましたが、驚愕の食堂をここにまたひとつ発見です。
 これでたったの500円! 値段を聞いて再度驚けるヨロコビよ。

 しかしこのオヤジさんというのが大真面目。そばを持って小走りにやって来て「お待ちどうさまでした」と深々と頭を下げ、テーブルに置いて後ずさるようにして厨房に戻っていく姿は、神々しくスバラシイ! これは必見です。
 500円の支払い時にも同様の丁重さ。なんか、相済まないような気持ちになってしまいました。
 いや、米沢というところはそーとーに懐が深いぞ!



 3月に初訪店したときに、次はコレだなと考えていたげそ天もりそば。
 700円+大盛り100円-100円引き券で。
 この店の割引券は2ヶ月後ぐらいまで使えるのでなかなか重宝です。

 そのげそ天もりそば、画像のようにとても充実。
 もり天というとどうしても「まるごそば」との比較になってしまいますが、その観点から言うと、そばは、山芋と思われる気がつかないほどのぬめりがあって喉越しはやさしめ。しっかりした太さがあって、いいデキだと思う。
 本格そば屋で味わうような鼻に抜ける蕎麦独特の風味こそ少なめだけど、この値段で味わうものとしては合格の範疇ではないか。

 そばつゆはノーマル。まるごのような濃く、甘みのある特徴といったものはない。
 ちょこも、本格そば屋のような小さいものなので、そばをちょこにどっぷりつけこんで豪快にズズーッと啜るような下品な食べ方はできません。おれはこの下品な食べ方も好きなのだけどな・・・。
 ましてや、タレに生卵を落とし込むということも、このちょこでは無理なのではないか。

 ゲソ天に関して言えば、圧倒的にまるごの勝ち。かぼちゃやししとうなども添えられ、揚げたてである点については評価できますが、いかんせん、量が少ない。
 まるごのほうは、硬めでカリカリの衣がめんつゆを吸ってほどよくこなれたものを大口を開けてかぶりつく、というのが醍醐味ですが、そのようなことはつる福では体験できません。

 大盛りについては、自分にとっては適量。
 6月末までの割引券をもらったので、そのうちまた行ってみよう。今度は鳥中華かな。

(2010年4月記)
takasagoya 201011

 土曜日のこの日。久々に蕎麦が食べたい。冷たい肉そばではなく、「もり」が。
 ときどきお邪魔している旅籠町の「まるごそば」かなぁ。
 でもまあ、いつもと違う店にもいってみようか。

 ということで、蔵王半郷にある「満腹そば屋高砂や」に初訪問。
 入るとなにやら山小屋を模した喫茶店風。だけど奥にはいかにもそば屋然とした広めの座敷があり、若者から高齢者までそれぞれのくつろぎ方ができそう。

 店名のキャッチがいいですねぇ。
 そばって、ラーメンに比べて割高だし、量が少ないので、好きではあるのに敬遠がちになるのですよ、どうしても。
 ところがこのキャッチはその不安をまずは量的な面で一掃してくれます。しかも、それでいて値段も750円というのだから、試してみない手はないでしょう。

 もり天750円。
 ご覧のとおり見た目はなかなか。そばの薬味とともに天ぷら、おひたし、漬物、デザートのフルーツゼリーがついています。
 天ぷらは、菊の花、春菊、茄子、さつま芋、かぼちゃ、舞茸、イカゲソの7種。
 う~む……これでこの値段というのはスゴイ!

 肝心の蕎麦は、さすが手打ち、「まるご」とはベツモノで美味。本格的なそばでこの量なら満足しなければなりません。
 けれども、この量で腹が満足しているかというと、わがままな消化器官たちはやや不満がっているようで、もう2~3口ほしい。
 また、めんつゆがノーマルなので、この店のあの味を、とはなりにくいかもしれません。
 ということで、自分としては、そばとゲソ天たっぷりに独創性のあるタレ、生卵サービスのまるごのもり天700円に軍配を上げざるを得ません。

 店のおばさんたちが元気で明るく話好きなのが好感。
 そうそう、食後のコーヒーまで付いていました。
 そこいらのそば屋からは一段抜けているお得感がある、ということを強調しておきましょう。

yabucho 201108

 千円を切る価格で板そばが食べられるというので、GO!
 蕎麦は高いのでつい足が遠のくのですが、基本的には大好きなのです。

 いかにも老舗、そして地域に根ざした店という雰囲気。いいですね。
 板そば900円。
 板そばぐらい店によってサイズがさまざまなものはありませんが、ココの場合、蕎麦好き男性お一人様で食べる最大量あたりが目安の量になっているようです。
 一見、うひゃあ!と感じてしまうビジュアルですが、美味しくてツルツルなのでなんなく食べられます。そうだなぁ、まるごそばあたりとほぼ同量、いや、若干多めぐらいでしょうか。

 見事なのは、薄く刻んだ白ネギがたくさん添えられていること。そばの薬味が多いか少ないかが店のグレードを決めるといっても過言ではないのではないかと、個人的には思っているところ。
 さらには、本わさび。チューブ仕立てじゃないぞ、ホンモノだぞ。うれしいではないか。
 加えて、たっぷりのおろし大根と、ゲソと舞茸の天ぷらが合計4個ついてきます。そば屋では天ぷらはあくまでも添え物。一口サイズのもの4個ぐらいの量が絶妙だと思う。

 そばは、細めの二八ぐらい? 田舎そばのようなゴツゴツ感はありませんが、三津屋のようなばかみたいな上品さもありません。
 あえて言うならば、鼻に抜ける程度の蕎麦の香りがもう少しあっていいかなぁと思いますが、この値段でそこまで望むのは酷かもしれません。

 そばつゆもたっぷり。大きめの猪口に少しそばつゆを足して、これに濃いめのそばつゆをたっぷり注いで仕上げ。

 あぁ、スバラシイ。
 ここは中華もおいしいらしいので、また行くことになると思います。

ichian 201110

 駐車場はいつも車であふれている繁盛店と聞いたので、行ってみました。
 板そばで天ぷらつき、しかもそばつゆと肉そばのスープの2種類で食べられて700円の「一庵そば」というのを目指しました。
 しかし、メニューを見て、肉そばのスープの代わりにおろしなめこがついて同価格の「板そば」があったので、気が変わってその大盛り100円増しを注文。

 板そばというものはそもそも量が多いことになっているので、それを大盛りでたのむことについては躊躇しました。
 また、運ばれてきたときにもなんと板が二段重ねになっていたので大いに焦りましたが、食べてみればそう多いものではなく、普通盛りだったらゼッタイに足りなかった。正解デアッタ。

 これほどの充実度で大盛り800円は安い!
 蕎麦は、太めの田舎風で、濃いめの色合い。手打ちではなさそうですが、山芋かなにかを用いてとろりとした口当たりにまとめてあり、喉越し良好。
 蕎麦らしい香りも感じられ、蕎麦を食べた、という手応えが強いです。変にこだわった蕎麦よりもこういうほうがまとまりとしてはいいのではなかろうか。
 通はジャンキーと言うかもしれませんが、山形のまるごそば系よりも蕎麦らしいと思います。

 加えて、揚げたての立派な天ぷら。大きなかぼちゃ天とシシトウ、プラス、ゲソが2つ。フツーの店ならこれだけで200円はするでしょう。
 これにおろしなめこと漬物、薬味。(そば猪口は薬味の下になっていて見えません)
 癖のないノーマルなそばつゆがたっぷりとトックリに入っており、不足感なし。食後にあらためてそば湯で割って楽しめるくらい十分にあります。

 ナルホドね。これならば流行らないわけはないよなぁ。
 肉そばもデカくて旨いらしいので、機会を捉えて再訪してみることにします。

hifumi 201112

 ここのげそ天ざるそば750円がウマイと聞いていたので、それを。

 噂どおり、普通盛りでもけっこうな量。蕎麦らしい香りがあり、庶民的でありながらも、蕎麦好きを納得させるようなしっかりした感じのもの。さすが、西村山の蕎麦はレベルが高いです。
 店のパンフレットには、月山が育てた美味しい水を使い、当店独自の製法で打っている――と書かれていました。まぁ、機械打ちだとは思いますが、それでもおいしいからいいのです。

 ゲソ天は、しょりっとした揚げたてで、二本足のものが4つも。衣に青海苔が入っているあたり、なかなかいいです。

 卵も付いて、そばつゆたっぷりで、これまたたっぷりの蕎麦湯も登場するタイミングが絶妙。おいしい蕎麦を腹に納めた後、漬物を齧り、そばつゆを足しながら蕎麦湯をたっぷり堪能できるというのは至福です。

 しっかりした量がありながら、山形の「まるごそば」あたりよりもひとまわり上品な感じがする店です。

aikoutei 201201

 休日の昼。麺類でもすすりに行きたいなぁ。でも、熱いものを食べて汗をかくのもなんだかいやだ。
 では、ということで、前から気になっていた蕎麦屋の「あいこう亭」へ。

 当初の考えどおり、あいもり(二人前、ゲソ天付き、蕎麦は細打ちをチョイス)900円を。
 おぉ、でっかい皿だなぁ。なかなか豪快に日本蕎麦と麦切りが盛り付けしてありますね。ひと目見てこの量で十分と見える立派なビジュアルです。

 蕎麦は十割だそうですが、細い切り方。十割の味を生かすためにもう少しだけ太めに切ってはどうか――などと、素人は個人的な好みで考えます。

 蕎麦も、麦切りも、きりりと冷されていて美味。そしてすばらしくいい喉越し。
 考えてみれば、喉越しを求めるならば、その温度というのは極めて重要なファクターとなるのだろうなぁ。

 蕎麦と麦切りのつけだれが別になっていることや、刻みネギとワサビがたっぷりなこと、さらには後添えのそば湯は熱くてとろとろのものがたっぷりなことなどについては加点材料。
 反面、小さなゲソ天2個は足の数にして4本のみであることと、添えただけのわずかな漬物の2点については減点材料。
 いずれにしてもこの量、この喉越しならば納得せざるを得ません。

 あぁ、美味かったなぁ! 帰りに1ヶ月間有効の100円割引券をもらったので、蕎麦を食べたくなったらそれで再訪してみようか。その時は今度は太打ちをいってみようかな。

yamashichi 201201

 所用のため年休をとった平日。昼前に市役所に寄ったので、こりゃあ久々にあそこだねということで、七日町の「やま七」へ。

 実に数年ぶり。ここのいいところは、フツーの料金でやたらとたくさんの麺類が食べられるところ。
 巨盛りだからというので4桁の料金を取る、などというのは邪道であって、巨盛りであっても料金はフツー、安い!と衆目をうならせるというのが、いい店だと思います。

 人気ナンバーワンメニューのあいもり天700円を。
 ドウダドウダのボリュームでまずは圧倒! そばと中華麺のあいもりになっていて、一般のそば屋の3人前ぐらいの量はあるでしょう。
 「天」とはゲソ天ですが、どこぞの店のイカの足4本だけなどというのとはちがってたっぷり。揚げたてカリカリで美味。まるごそばあたりのゲソ天よりも足が細いスレンダー系の美人で、ほどよい顎のトレーニングになるような噛み応え。女性と同様、ねちゃねちゃの甘えん坊より多少しっかり者でホネのあるほうが、付き合っていて楽しい。あれ、ちょっとちがうか?

 味のほうは、麺、タレとも、言ってしまえばそれなり。ですが、食後のあの充実度は何にも代えられないぐらいのものがあり、若手労働者にとっては再訪を余儀なくさせるに十分な力量を持っています。どうだマイッタか、巨盛り系食堂よ。
 しかしながら当方としては、食後は大きすぎる満腹感と多少の疲労感が…。もうそう若くはないのだなぁと実感し、一人たそがれを眺める心境になったゾ。(笑)

naniwatei 201205

 念願の「浪花亭」。この前はココを目指したのに別の店に入ってしまったので。
 きそばの大盛りと天ぷら、500+100+100円。
 予想どおり、ごっつい田舎そば。喉越しなどは関係なく、噛まないと喉を通りません。(笑)
 あまり大きくないふつうのそば猪口なので、そばつゆが足りない場合はどうするのだろうと思いましたが、店もさるもの、各テーブルには冷えたつゆが大徳利に入れられてスタンバっていました。

 大盛りとはいえほどほどで、苦しくなるほどの量ではありません。
 そばつゆは、醤油と鰹節が効いた一般的なもので、さほど甘さはありません。チューブに入ったわさびを絞り出してつゆに投入。
 天ぷらは、100円にしては小さめ。ゴリゴリとしたものですが、手を使わなければならないほど硬いというわけではありません。
 ネギは、乱雑に切ったものが比較的少量。
 漬物は、甘酢漬けかと思ってしまうような甘~いもの。
 フィニッシュとなる蕎麦湯は、小型のアルミ製の薬缶に入って登場。オモシロイ。

 クセになる人が多いと思われ、次々に配膳されるにもかかわらず狭い店は大繁盛。
 一度は経験しておきたい、田舎そば好きには格好の店だと言えるでしょう。
 第一、このそばをたったの500円で供するという心意気がいいではないですか。

 正直を言うと、トータルコスト700円ならば、自分は山形のまるごそばのほうがいいかなぁ。
 個人差があるでしょうが、まるごそばのあの盛り、あのつゆ、あのゲソ天、そしてあの喉越しと卵サービス……いずれをとっても浪花亭を上回っていると思えてしまったのでした。

hisashi 201207

 十日町の居酒屋で夜会。その流れで、久々に山形駅前の繁華街の中にある「そば久司」で蕎麦を食べました。
 「きゅうじ」ではなく「ひさし」と読むのが正しいようです。

 ここではなぜかいつも「納豆そば」になってしまいます。700円ぐらいの時代から食べていますが、今いくらになったのだろう。たぶん800円以上だろうな。
 夜になって酔ってしまえば、ものの値段なんてすっかりアバウトになり、確かめもせず。(笑)

 ご覧のとおり、卵黄、鰹けずり節、海苔、山形のダシ風の刻み野菜(キュウリ、ナス、ミョウガ)、そして挽き割り納豆。これに左手のそばつゆを適量ぶっかけて、ぐるぐるとかきまぜて食べるという、いわば蕎麦のぶっかけです。

 細切りの更科風のそば。ミョウガの香り。鼻につんとくる洋辛子。これらに絶妙に絡む納豆のぬめり。
 さんざ飲んだうえに煙草のいがらっぽさで傷んだ喉を、心地よいひんやり感が通り抜けていきます。あぁ、美味いなぁ……。

 そば湯も熱くてとろみを湛えた立派なもの。どんぶりにとろとろと注いで飲む。
 繁華街にたたずむ夜のみ営業の店とはいえ、侮りがたい実力派です。

 なお、付言。単なる戯言です。
 店を切り盛りするおばあさんは、当然ながらシラフなワケで、そのスルドイ視線と毅然とした態度が酔客には厳しくかつ痛い。性格なのだろうけれどもなぁ。武家の嫁?ってな感じ。
 これからではちょっとむずかしいかもしれないけれど、できうれば、客を見下すような風体は改めたほうがよい、と思う。
 一所懸命なのはよくわかります。でも、気を付けましょうね。思想は外見に滲み出てしまうものだから。
 ん?そういうオバァがいるなら見て体験したいって??
 そう!!そうくる人は立派。
 そういうことのひとつひとつが食べ歩きの楽しみなのですからね。(笑)

iseya 201303

 安価にたっぷり蕎麦を食べさせてくれそうな未踏の店はないか調べ、流通センター内にある「伊勢屋」を初訪問。
 あい盛り天の大盛り、730+100円。

 充実のボリューム。
 左上から時計回りに説明すると、まず揚げたての天ぷらは、かぼちゃ、春菊、かき揚げ、それと食べやすく細切れにしたゲソ天がいっぱい。ゲソ天は衣に多少味がついています。天ぷらの量はまるごそばあたりよりもずっと多く、出色と言えるでしょう。
 あい盛りは、蕎麦は細めで白っぽいもの、うどんは太くてコシのあるもの。このアンバランスが食べる者にどう食べ進めるべきかを考えさせます。
 卵は、麺類1食に1個サービス。2個目から100円なのだそう。
 タレは、まるごの甘じょっぱいものほどのインパクトはなく、万人向け。
 ネギは少量。もっと欲しい。縁に練りワサビが付いています。
 漬物は、中国産の緑色のキュウリ。
 ポットに入れられて登場するそば湯は、きりりと熱くてグッドでした。

 開店直後に入りましたが、昼休み時間が勝負となる場所柄、13時半を過ぎると大盛りが無料になるのだそうです。

 量は、自分にとっては十分過ぎました。蕎麦だけならそうでもなかったでしょうが、うどんが……。あと、天ぷらは瞠目モノでした。

marugomarugo 201306

 定番のもり天700円。
 この店の特徴を一言でいうと、「超速くて多い」でしょう。
 入店するとすぐさま、長年ホールを担当しているオバサマがアイコンタクトをとってくるので、すかさず「もり天ね」と告げます。その後、適当な席を確保してホッとため息なんぞをついているうちにたちまち、せいろ、そばちょこ、天ぷら皿のもり天3点セットが運ばれてきます。あとはもう、無心にそばをたぐり啜り上げるだけ。

 すごくおいしいというようなものではありませんが、昼食を短時間で済ませたいサラリーマンがささっとたぐって十分に満足できる店。だからなのか、多くの客は男性です。
 この店には、ちょっと蕎麦でも喰ってくらぁ、というようなシチュエーションにぴったりの小粋さがまだ残っています。

ideha 201309

 元木の蕎麦店「いでは」を初訪問。
 わっぱ盛り(大)+ゲソ天、1,100+300円。

 見た目のきれいな配膳でおいしい蕎麦ですが、普通盛りより300円高い「大」でも格別量が多くなく、このゲソ天で300円というのも、どうも高い。“蕎麦屋は高い”という刷り込みがさらに深まります。

 同行者は、注文が入ってから打ちますという新蕎麦(小)+かき揚げ天、1400+350円を注文しましたが、ホントに「小」だし、一般の蕎麦と食べ比べてみても値段ほどの格の違いは感じられないものでした。違いがわからない人間は、まあ、新蕎麦とは気分の問題でしかないのでは?と思った次第。

 休日の昼時だったせいなのかどうか、ほぼ満員で、待ち時間20分以上になると聞いて諦める客も何組かあったようです。
 2人分で計3,150円。前出の「あすなろ食堂」ならがっつり4食いただいても150円お釣りがくる値段です。う~む……。

fumoto 201310

 白岩バイパス沿いの、昼時はいつも車が満杯のそば屋。立地がいいのかな。もしかしたらお得感たっぷりの蕎麦が食べられるのか。ということで、確認を。

 げそ天ざるそば750円。
 皿が大きいので少ないように見えますが、ふつうの一人前です。空腹時には大盛りが必要かな。
 その蕎麦は、山芋系と思しきやさしいなめらかさがあり、喉越しもよく食べやすいと思う。
 げそ天は揚げたてでショリショリ。
 そばつゆはスタンダード。漬物は甘酢漬を含む3種。そば湯は透明度の高いもので、これも好き好きか。
 減点は、ネギがあまりにも少量であること。これは改善サレタシ。

 店内はこぎれいで、テーブルの拭き上げはきっちり。窓からの眺望も素晴しい。

iwagami 201404

 「いわがみごんげんそば」と読みます。大蔵村の赤松にあるそば屋。
 地元大蔵村の高地で栽培し、自家栽培製粉した「最上早生」の十割そば―――デアルとのこと。

 デパートの化粧品売り場にでもいそうなきりりと化粧をした女性がお茶を運んでくれます。服装もきちっとしていて、ここはたしか大蔵村だったよなとあたりを見回したり。

 メニューは蕎麦しかなく、権現蕎麦(一人前)、1.5人前盛り、二人前盛り、てんこ盛りの4種類。
 1.5人前1,100円をチョイス。
 まずは水そばから食べてみてくださいね~とのこと。
 ほかには蕪漬け、ポテサラ、佃煮。ポテサラというのはグー。これが付くのにはワケがあるようで。
 これだけの品数があるので、2人前を頼まなかったのは正解。
 さらに後半には、珍しい蕎麦羊羹、最後にコーヒーが付きます。

 蕎麦って値段が高めなので敬遠していたけど、こうして味わってみると、おいしいのですね。
 天気もいいし、蕎麦も旨いし、オネーサンにもびっくりだし、サイコーでしたですな。

akegarasu 201405

 出張で北村山方面へ。昼メシは、現地庁舎のK山課長から一緒に食べようと誘ってもらって、東根の明烏(あけがらす)という蕎麦屋に入って食べる。

 ゲソ天そば、800円。
 天ぷらがゲソ天だけでなくカボチャ、ピーマンなど盛り沢山で、消費税転嫁の値上げをしたとしてもこれで800円は安いと思う。
 蕎麦も申し分なし。北村山にもいい店があるのですね。

ise 201408

 東根市野田の名物そば屋に何年ぶりかで訪問。
 東根市役所と関係のある仕事をしていた時だから、あれは平成2年か3年。だから、約四半世紀ぶりの訪問となります。店舗も立派になって、早い時間帯から次々に客がやってきます。

 もり天780円。
 そばをたぐる、などという華奢な食べ方とは一線を画する、太くて硬い蕎麦。ある程度噛まないことには喉を通っていきません。
 この武骨かつ豪快な蕎麦をそばタレに浸してもあまりタレの味をまとってこないので、タレをもう少し濃くしたらいいのにと思って食べていましたが、食後にそば湯を足して飲んでみるとかなり濃いめの味でした。ということはやはり、どうにもそばが太くて硬すぎるのです。(笑)

 天ぷらにも、こみあげてくる懐かしさがありました。箸でほぐれず、かぶりつかないと食べられないほどの硬~い天ぷら。四半世紀前にも口の中を切りながら食べたものだったなぁ、と。まあ、当時よりはずいぶんと軟化したようだけれども。

 かように、インパクト強し。なのでおそらくは中毒性あり。
 おいしいとかなんとかいう範疇を超えて存在する、田舎そばのひとつの姿を見たという感じがします。

rakushomon 201411

 そばが食べたくて、伊達城のそば処楽生門を初訪問。
 自分にとって蕎麦といえば山形市役所裏の「丸五そば」だったのですが、閉店してしまったという噂を聞いた。ではどこに行こうかと思案し、ここをチョイスしてみたところ。

 Aランチ850円。
 もりそばと天ぷら(ゲソ、とり、にしん)のセットで、漬物とコーヒーゼリーが付きます。

 そばは太麺と細麺から選べ、田舎蕎麦好きの自分は太麺をチョイス。
 けっこう量があると聞いていましたが、蕎麦だけならさほど多くはなく、大盛り(150円増し)にすればよかったと後悔。普段から食い扶持として食べる蕎麦としては十分に合格です。

 この店が繁盛するのは天ぷらが充実しているからでしょう。ゲソ天は3本足と2本足のものがそれぞれ2つずつ、とり天はもも肉の大きいもので、メインに食べているのがそばなのか天ぷらなのか、途中からわからなくなってきます。揚げ具合がよく、からり、サクサクで美味。

 コーヒーゼリーはおいしいですが、寒天質が強く、箸で切ろうと思っても切れないぐらい。それもまた面白い。

nanakamado 201501

 庄内出張の折に寄った、鶴岡市田麦俣にあるR112月山道路沿いのドライブイン。民宿田麦荘に併設されています。

 げそ天もり1,000円。
 千円かあ。ドライブインだから少々高いのはしょうがないよなあ……などと考えて注文しましたが、どうしてどうして、なかなか充実した1食となりました。

 そばは細切りの二八ぐらいのもので、通をも含めた万人向け。天ぷらも立派。春菊が添えられたゲソ天は量が多く、ぷっくりとした女子高生の太もものようなゲソ(野卑な例えでスマヌ)が8本ぐらいはあったか。そしてそれらはそばつゆではなく天つゆで食べてねという趣向。
 練りではない本わさびとおろし大根、甘めのおみ漬け。こうなると蕎麦湯まで格別においしく感じられるから不思議です。

 千円の価値は十分にあり。さすが蕎麦王国山形。山中のドライブインであっても隅には置けません。

  翻译: