大義名分は「表現の自由」 マスク氏、ツイッター買収の狙いは?

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サンフランシスコ=五十嵐大介
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 米電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が、米ツイッターの買収提案に踏み切った。世界一の富豪とされるマスク氏は、ツイッターで8千万人以上のフォロワーを持つヘビーユーザーでもある。マスク氏の狙いは何か。

■「表現の自由」を重視

 「なんで知っているの?」

 マスク氏は14日、イベント「TEDトーク」の対談に登場した。司会から冒頭にツイッターへの買収提案について聞かれると、とぼけた顔で応じた。

 マスク氏は「ツイッターは事実上の町の広場だ。表現の自由のための包摂的な場所であることが大事だ」と話した。画面に表示される投稿の順番を決める「アルゴリズム(計算手順)」については、「オープンソースにする」としてしくみを公開する考えに言及。「いまはブラックボックスになっていて、とても危険だ」と話し、透明性を高める考えを示した。マスク氏は「これはお金のためではない」として、投資目的ではないと強調した。

 奔放な行動で知られるマスク氏は、トランプ前大統領と同様、ツイッターを重要な発信ツールとして使っている。マスク氏のフォロワーは8千万人超おり、熱心なファンも多い。テスラは広報チームを解散したと報じられており、米メディアもマスク氏本人のツイートに注目する。

 マスク氏は最近もツイッター…

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この記事を書いた人
五十嵐大介
サンフランシスコ支局長兼編集委員
専門・関心分野
テクノロジー、経済、グローバリゼーション