第3回粗削りだったBTS、育てたARMY 事務所代表「楽曲を生む力に」
米音楽界の壁はやはり厚いのか。韓国の芸能事務所「BIGHIT MUSIC」の愼英宰(シンヨンジェ)代表(39)が、所属する7人組アイドルグループ「BTS(防弾少年団)」の現在地を語りました。日本メディアでは初めてとなる朝日新聞の単独インタビューです。
「経験を積むなかで音楽も洗練されてきました」。愼代表は、メンバーの成長に欠かせなかったのが、マーケティング戦略上の重要性をも超えたファン「ARMY(アーミー)」の存在だと語りました。
――今年の米国の音楽界の祭典、グラミー賞では「Butter」で「最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門」にノミネートされました。昨年の「Dynamite」に続いて2年連続でしたが、いずれも受賞は逃しました。「ビルボード・ミュージック・アワード(BBMAs)」「アメリカン・ミュージック・アワード(AMA)」では受賞を重ねていますが、グラミー賞の壁は厚いのでしょうか。
本当に残念です。だけど、受賞を逃したことが、米国市場で、世界有数の音楽市場で、認められなかったということだとは考えていません。AMAでは、今年もアーティスト賞を受賞し、ビルボードでも良い成績を残しました。
今年のグラミー賞の授賞式の直前には、メンバーがけがをしたり、新型コロナウイルスに感染したりして、難しい環境にありました。だけど、メンバーはそれを乗り越えました。授賞式では7人そろって、高いパフォーマンスを見せました。メンバーは成長し続けています。
グラミー逃した背景に偏見? 愼氏の思いは
――欧米には、アジアのアーティストに対する偏見があるのではないか、と指摘する専門家もいます。それがグラミー賞を受賞できない理由ではないか、との見方については、どう思いますか。
音楽市場の様々な壁を打ち破ってきたBTS。愼代表は記事の後半で、その大事な原動力となってきたのが「あまりに巨大な存在」というファン「ARMY」だと語ります。メンバーたちはARMYのことをどう思い、プロデュースにどんな影響を与えてきたのでしょうか。
そのような意見があることは…