瀬戸内寂聴さん、天台寺に分骨 見晴らしよい場所に 来月には偲ぶ会

小幡淳一
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 昨年11月に99歳で亡くなった作家で天台宗僧侶の瀬戸内寂聴さんの遺骨が、住職を務めていた岩手県二戸市浄法寺町の古刹(こさつ)「天台寺」に納骨された。京都から株分けしたアジサイを周辺に植えるなど、荒廃した寺の復興に力を尽くしてきた寂聴さん。生前から分骨を望んでいたという。

 寂聴さんのお墓は、敷地の一角にある見晴らしのよい霊園にある。墓地を持つことが困難な人も利用できるように設置された霊園で、寺の関係者によると、9月15日に遺族によって分骨が執り行われたという。

 寂聴さんは天台寺で青空説法を開き、自然災害や国際社会の問題などを交えて教えを説いていた。時には「私と一緒に眠りましょう」と聴衆に語ったこともあった。

 墓石には「愛した 書いた 祈った」と刻まれている。お墓参りに訪れる人も多く、花々が手向けられている。

 寂聴さんは同県平泉町中尊寺で1973年に得度し、87年から2005年までの約18年間、天台寺の住職を務めた。その後は名誉住職となり、昨年11月9日に亡くなった。

 二戸市は11月8日に市民文化会館で「瀬戸内寂聴先生を偲(しの)ぶ会」を開催する予定。入場無料で、事前に整理券が必要。現在、会で使用する思い出の写真を募集している。問い合わせは、市秘書人事課(0195・23・3112)へ。

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この記事を書いた人
小幡淳一
盛岡総局
専門・関心分野
事件、調査報道、スポーツ、料理