中原誠十六世名人 藤井vs羽生への思い 自らは届かなかった決戦
将棋の羽生善治九段(52)が藤井聡太王将(20)=竜王・王位・叡王・棋聖と合わせ五冠=に挑戦する第72期王将戦七番勝負が8日、開幕する。誰もが大舞台での顔合わせを待望した夢のカード。昭和を代表する棋士で、自らは羽生九段とのタイトル戦が実現することのなかった中原誠十六世名人(75)は、どのような思いで見つめるのか。世代を超えて争われる七番勝負を前に聞いた。
誰も年齢には勝てません。下降線を辿(たど)るのは避けられないですが、頂点を極めた人の落ち方はある時に落ち着く。努力によって軽減もできる。ですから、復調した羽生さんが藤井さんに挑戦することを喜ばしく思います。無冠になった後に「50歳の新人」と唱えて頑張った頃の大山康晴先生(十五世名人)を思い出します。
今の羽生さんは若手と同じ土俵ではなく、経験を生かして工夫しながら戦っている。そんなに力が落ちたとは思えません。強い若手もタイトルホルダーもいる王将リーグを全勝して挑戦を決めるというのは大変なことですよ。
私も羽生さんと同じ頃の52…
【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら