「警戒心強いのになぜ…」ヒグマ「OSO18」の駆除、浮かぶ疑問点

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古畑航希
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 ついに、あのヒグマが駆除された。北海道東部で牛を襲い続けた「OSO(オソ)18」。地元関係者らは安堵(あんど)の表情を浮かべるとともに、「第2のオソ」が現れないことを祈った。

警戒心が強く、その動きをつかませなかったヒグマ「OSO18」は、なぜ駆除されたのか。専門家は二つの可能性を指摘します。教訓に向けた提言とともに、記事後半でお伝えしています。

 「気が楽になった」

 オソ駆除の一報を知ってそう話したのは、標茶町で酪農を営む佐藤守さん(64)だ。

 これまで、自身が飼育する牛5頭がオソの被害にあったため、ラジオを流し、夜間に点灯するライトの取り付けをする対策をしてきた。「ラジオが消えていないか。ライトがついているか」。それでも、不安は尽きなかった。

 今年も6月に近くの牧場で被害が確認された。昨年までは最初の被害が確認されると立て続けに牛が襲われたが、今年は1カ月以上も音沙汰がなかった。「不気味だった」と振り返る。

やせ細った姿、顔には4カ所の傷

 ほっとした思いもありつつ…

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この記事を書いた人
古畑航希
北海道報道センター|教育、野生動物
専門・関心分野
自然環境、災害、平和