経済インサイド
楽天グループが揺れている。傘下の楽天モバイルが巨額の赤字を生み、グループ全体の財務体質が悪化しているためだ。携帯電話の基地局の建設などに投じた巨費の返済が今後も控え、グループの資産の切り売りなどで資金をつなぐ構えだ。ただ、楽天モバイルの黒字化まで経営体力はもつのか。懸念は拭えていない。
11月中旬。東京・永田町の国会議員会館のホールに、楽天Gの三木谷浩史会長兼社長の姿はあった。代表理事を務める新経済連盟のビジネスセミナーに登壇するためだ。
議員や会員企業向けに、携帯の基地局の機能の一部をソフトウェアに置き換える自社技術の紹介などを終えると、会場の議員から質問が飛んだ。
「みんなが聞きたいことがある。ホリエモン(実業家の堀江貴文氏)さんが御社のことをYouTubeでボロクソに言っている。説明してほしい」。不振の楽天モバイルの事業性を問うような質問に、三木谷氏はこう応じた。
「アマゾンにしろテスラにし…
- 【視点】
「先進国において、第4の携帯電話事業者は生き残れるのか?」。楽天の挑戦の意義とは、まさにここにあります。2000年代、先進国において携帯電話事業者の再編が進みました。そこで見えてきたことは、「生き残れる事業者は3つ」という経験則です。それで
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