「日本の将来は私たち自民党の取り組み、そして私たちの双肩にかかっているんだという強い覚悟を持って、この国会に臨みたい」
岸田文雄首相は26日、国会内で開いた自民の両院議員総会に出席し、こう発破をかけた。25日に政治改革に向けて打ち出した「中間とりまとめ」についても触れ、「まずこれを実行しなければならない」として、今後の国会審議で野党と協議していく姿勢を強調した。
とはいえ、逆風のなかで迎えた召集日。国会運営は当初から難路が続く。「(国民の)厳しい目」(首相)を意識せざるを得ない自民は、通例では召集日に行う首相の施政方針演説を30日に先送りし、「政治とカネ」をめぐる衆参両院の予算委員会集中審議を29日に行うことで野党と合意。裏金づくりに関与したとされる衆参委員長など計11人の「一掃」も強いられた。
野党と国会日程を交渉する自民幹部は、周囲に「頭の体操をしても先の日程はまったく見通せていない」とこぼす。
これに対し、気勢を上げるのが野党側だ。首相が政治改革論議を呼びかけているのに対し、立憲民主党の泉健太代表は、自民の「中間とりまとめ」を念頭に、「派閥パーティー禁止、やったらいい。しかし、それで悪い人間がスルーされて見過ごされてはいけない」と指摘。まずは裏金作りのきっかけや使途など、詳細な説明を求めていく考えを示した。「改革」を前面に出す一方で、実態解明に後ろ向きな自民を牽制(けんせい)した形だ。
日本維新の会の馬場伸幸代表…