第3回霞が関の壁を突破する元経産官僚 転職して気づいた自分の「価値」

有料記事霞が関にこだわらない?

千葉卓朗
[PR]

 民泊への参入の壁となっていた規制が昨年7月、見直された。

 仕掛けたのは、企業の「ロビー活動」を支援する会社「ポリフレクト」を経営する宮田洋輔さん(41)だ。きっかけは2022年1月ごろ。新型コロナ終息後の外国人観光客の増加を見据え、地方での民泊事業の拡大をめざす企業からの依頼だった。

知り尽くす「手の内」

 住宅宿泊事業法(民泊新法)には、民泊の施設管理を不動産に関わる資格などを持つ業者が担うとの規制があるが、地方にはそうした業者は少なく、民泊拡大を阻んでいた。この規制を緩めてほしい、というのだ。

 宮田さんは、規制改革を所管する内閣府の担当部署の職員と面談し、「地方の民泊拡大は、社会課題だ」と規制緩和の必要性を訴えた。しかし返ってきたのは「業者が少ないとは考えていない」との答えだった。

 内閣府に寄せられる企業や個…

この記事は有料記事です。残り1918文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    千正康裕
    (株式会社千正組代表・元厚労省官僚)
    2024年4月7日11時27分 投稿
    【視点】

    「社会課題の解決」という言葉はとてもよく聞かれる言葉だ。僕自身も、みんながよく知っている言葉なので、伝わりやすいかなと思って、使うことも多い。 社会課題の解決型の事業というのも流行だ。企業経営の文脈からすれば、SDGs、ESG投資、コーポ

    …続きを読む