30歳のQRコード、広がる進化形 ミニに長方形、暗号機能付きも

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伊藤裕香子
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 電子決済やインターネットとつながる入り口としても使われる「QRコード」が、誕生から30年を迎えた。多様化する使い道に合わせ、セキュリティーを強化したり、より小さくしたりしたタイプなど、様々な「進化型」が世の中のあちこちで活躍している。

 QRコードが世界で1日に使われる回数は、開発者で登録商標を持つデンソーウェーブ主席技師の原昌宏さんも数えられない。「天文学的な数字では」と言う。

 QRは「Quick Response(素早く反応する)」の略。自動車部品大手の日本電装(現デンソー)が1992年、横方向にしか情報を持たない1次元のバーコードを使っていた工場内の工程管理を効率よくしたいと、縦と横の2方向に情報を持たせられる新たな2次元コードの開発に着手した。2年かけて完成させ、94年9月26日に「QRコード」の名前が発表された。

 アイデア段階での名前には「コード113」「QC(Quick Code)」「FT(Fast Tag)」などがあった。「ハイスピード」「フリー」など、いずれも高速に読み取れるコードの便利さや特徴を表す英単語や数字を盛り込もうと考えた。

「QT」上回り1票差で決定

 最終的には幹部らが集まった…

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この記事を書いた人
伊藤裕香子
編集委員
専門・関心分野
税財政、くらしと消費、地方経済