河村市長「総理狙う男アゲイン」 保守票獲得に勝機、自民は流出警戒

有料記事

寺沢知海 松島研人 岩尾真宏
【動画】河村たかし名古屋市長、衆院選へ出馬表明
[PR]

 総理を狙う男は自民の脅威だ――。名古屋市河村たかし市長(75)は1日、10月27日投開票予定の衆院選愛知1区から立候補する意向を表明した。作家の百田尚樹氏らが立ち上げ、自身も共同代表を務める政治団体「日本保守党」の公認候補として出馬する。突然の表明に、地元の自民関係者から戸惑いや警戒の声があがっている。

 「総理を狙う男アゲイン」。この日朝、河村氏は名古屋市東区の事務所前に集まった報道陣を前に、長年の自身のキャッチフレーズで国政復帰への決意を表明した。衆院議員時代の地盤である愛知1区(名古屋市東・北・西・中区)から出馬するという。

 国政で実現したい政策について問われると、地方議員の「ボランティア化」や憲法改正などを掲げた。憲法については交戦権を認めていない9条2項を問題視。「戦争できない国にして、平和が保たれとるというのはとんでもねえ事ですわ」と主張した。

「嗅覚が鋭いから」 新政権に見た党内不和

 「差別発言やパワハラ疑惑で名古屋城復元は全く動いていない。こんな状況で市長を辞めて、衆院選に出るなんて正直、驚きしかない」。名古屋市議会最大会派である自民党のベテラン市議は、困惑を隠さない。

 衆院議員を5期務めた河村氏…

この記事は有料記事です。残り679文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
岩尾真宏
名古屋報道センター長代理
専門・関心分野
政治全般、地方自治、一極集中と人口減少
  • commentatorHeader
    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2024年10月1日12時37分 投稿
    【視点】

    41歳で国政選挙に初挑戦した1990年衆院選の選挙公報に、「いま名古屋から、総理をねらう男がいる」と大書し、国会議員から名古屋市長に転じた後も「総理をねらう」と国政復帰をにおわせてきた河村氏。河村氏が衆院議員当時に出版した「おい河村!おみゃ

    …続きを読む
2024衆院選

2024衆院選

ニュースや連載、候補者の政策への考え方など選挙情報を多角的にお伝えします。[もっと見る]