混迷深まる韓国、尹大統領に続き韓首相も弾劾 国際的な信用に傷も

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ソウル=貝瀬秋彦 太田成美
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 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領による「非常戒厳」の宣布に端を発した政治の混乱は27日、権限代行の韓悳洙(ハンドクス)首相まで弾劾(だんがい)訴追される事態に至った。野党側は尹氏に連なる「内乱勢力」を排除するためと主張するが、政治の混乱が深刻化し、国際的な信用にも傷がつきかねない状況だ。

 「内乱勢力の迅速な根絶だけが韓国の正常化の唯一の道だ」。韓氏の弾劾を主導した最大野党・共に民主党の李在明(イジェミョン)代表は27日、採決を前にこう述べた。

 14日の尹氏の弾劾訴追の先頭にも立った共に民主党は、国会で過半数を占める勢力を背に、これまでも「弾劾カード」を使って尹政権を揺さぶってきた。

 今回の弾劾の直接的な契機は…

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この記事を書いた人
貝瀬秋彦
ソウル支局長
専門・関心分野
朝鮮半島、東南アジア、核問題、人権問題
太田成美
ソウル支局
専門・関心分野
朝鮮半島情勢、日韓関係、ジェンダー
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    箱田哲也
    (朝日新聞記者=朝鮮半島担当)
    2024年12月27日22時41分 投稿
    【視点】

     尹錫悦大統領の弾劾審判が憲法裁判所で始まった。非常戒厳がらみの事件では、軍のみならず、警察のトップたちまで内乱の疑いで逮捕された。民主化された現代韓国において、尹大統領はこれほどまでに「暴力装置」を頼りにしていたのか、と怖くなる。  大統

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