「心からおわび」裏金で陳謝も具体策に触れず 首相が施政方針演説

有料記事岸田政権

小手川太朗
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 岸田文雄首相は30日午後、衆院で施政方針演説を行った。自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる事件について、「国民から疑念の目が注がれる事態を招いたことは、自民党総裁として極めて遺憾であり、心からおわび申し上げる」と陳謝した。国民の信頼回復に取り組む姿勢を訴えたが、再発防止に向けた法改正の具体策には触れなかった。

 首相は演説で「国民の信頼なくして政治の安定はない。いま、その信頼が揺らいでいる」と述べた。党政治刷新本部の中間とりまとめの内容を踏まえ、派閥が「お金と人事のための集団と見られても致し方ない状況にあったことを率直に認め、真摯(しんし)に反省し、政策集団が『お金』と『人事』から完全に決別することを決めた」と語った。

 能登半島地震については、演説の冒頭にお見舞いの言葉を述べた。地震対応では、交通網の寸断や海上輸送の途絶など「厳しい状況が幾重にも重なった」と分析しつつ、新年度予算案の予備費を1兆円に倍増したことなどの実績をアピール。「切れ目なく、できることはすべてやる」とし、首相をトップにする「能登半島地震復旧・復興支援本部」の新設を表明。「被災者の帰還と能登を含めた被災地の再生まで責任をもって取り組む」と主張した。

 経済対策については、賃上げ…

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