第13回「ウクライナの世界遺産を守れ!」 市民ら奔走 侵攻ですでに被害も

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ウクライナ西部リビウ=高野裕介
【動画】ロシアの攻撃に備え、世界遺産の街では文化財の保護が進んでいる=遠藤啓生撮影
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 ロシア軍による攻撃の被害が日々拡大するウクライナで、戦火が文化財にも及ぶことを懸念する声が出ている。観光客が多く訪れ、街の中心部が世界遺産に登録されている西部リビウでは、市民がその保護に動き出している。

 首都キエフから西に450キロ離れ、ウクライナ各地から避難民が押し寄せているリビウ。7日午後、市中心部にある14世紀に建てられた教会を訪れると、中庭に置かれたキリスト像の台座などをアルミの板で覆う作業をしていた。ロシア軍の攻撃に備えたもので、キリスト像は別の場所に移されたという。

 作業にあたるゲボルグ・アルマガニヤンさん(54)は、「ここに来て祈りを捧げる信者にとって、キリスト像がこの場にないなんて言葉では言い表せないつらさがある。とにかく、戦争をすぐにやめるべきだ」と訴えた。

 リビウは中心部がユネスコの…

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この記事を書いた人
高野裕介
国際報道部次長|欧州、中東
専門・関心分野
中東、紛争、外交、国際政治
ウクライナ情勢

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